構造と技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 09:04 UTC 版)
「セモヴェンテ da 75/18」の記事における「構造と技術」の解説
本車は内積が広く背の低いケースメート方式の戦闘室と操縦室を車体前部に配した。イタリア軍車輛の典型的な設計様式では、エンジンはこの後方に配置される。機関室は乗員の搭乗する区画と分けられており、戦闘室と同様の幅と高さを持たない別の構造になっていた。これは小型化されて傾斜しており、その天井には点検用のハッチを設けていた。部品はM13/40戦車と同様のものを用いている。4個のトロリー内に組み込まれた8個の小型転輪は、2個の支持腕のペアを介して車体と連結している。サスペンションはリーフスプリング形式(板ばね形式)であり、信頼性はあったが走行性能は低かった。トランスミッションは車輛の前部に位置し、乗員は戦闘室後部左に車長(兼装填手)、戦闘室前部左に操縦手、戦闘室前部右に砲手(兼無線手)の3名から成っていた。 主砲は75/18榴弾砲の派生型である。この砲自体は当時の砲兵師団の装備品としてほぼ遜色のない物だった。これは18口径の砲身を持ち、40度の方向射界およびマイナス12度からプラス22度の俯仰角を持っていた。砲はマズルブレーキを備えており、またいくつかの観測装置と照準装置、例としては双眼鏡とペリスコープなどが乗員のために装備された。450m/sと低い砲口初速は短距離砲戦を意味する。仰角45度では最大射程9,500mを発揮したが、本車の砲の可能な仰角は22度までであった。これにより射程はおよそ7,800mに限定された。同様の射界の限界から、特に動目標に対する直接射撃にも制限が加えられた。天井に装備された1挺の機銃は近接戦闘に適していたが、これもたびたび装備が省略された。初期には6.5mmブレダ機関銃が装備されたが、後期には口径8mmのモデルへと交換された。搭載弾薬は普通、44発の75mm砲弾、また1,108発の8mm機銃弾である。インターフォンラジオにA型RF1 CAが通常装備されていた。
※この「構造と技術」の解説は、「セモヴェンテ da 75/18」の解説の一部です。
「構造と技術」を含む「セモヴェンテ da 75/18」の記事については、「セモヴェンテ da 75/18」の概要を参照ください。
- 構造と技術のページへのリンク