東京方面への延伸計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 06:42 UTC 版)
「首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス」の記事における「東京方面への延伸計画」の解説
秋葉原駅から東京駅までの延伸を茨城県と県下市町が強く要望している。1985年7月の運輸政策審議会答申第7号では常磐新線の起点を東京駅としており、東京 - 守谷町南部間が「目標年次(2000年)までに新設することが適当である区間」として位置づけられていたが、2000年1月の運輸政策審議会答申第18号においては東京 - 秋葉原間については位置付けが「今後整備について検討すべき路線」へと変更されている( § 開業に向けてを参照)。 東京駅へ延伸した場合は丸の内側の丸ビル地下(JR東京駅西側約200 m)に直結し、JR京葉線との接続を重視する構想もあるが、現時点では延伸時の駅設置地点は未定となっている。延伸ルート上には秋葉原駅南方に秋葉原ワシントンホテル、その南側には神田川があり、さらに南方地下を都営地下鉄新宿線が通過しており、東京延伸にはこれより下に線路を建設しなければならない。このため、東京延伸は深度50 m以上の大深度地下を利用することが検討されている。 東京方面への延伸には1日平均乗客数が27万人以上が条件とされている。前述の通り、平成21年度の1日平均乗客数が27万人を上回ったため、延伸計画は今後、加速するものと予測されている。国土交通省も東京駅の場所や費用の検討をしており、丸の内仲通りが有力との新聞報道もあった。 2016年4月に出された交通政策審議会答申第198号では、つくばエクスプレスの東京駅延伸に加え、中央区などが提唱している都心部・臨海地域地下鉄構想(東京駅 - 銀座駅 - 臨海部)との一体整備および相互直通運転が「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」として答申に盛り込まれた。 茨城県が発表した総合計画(2018年 - 2021年)では、東京圏と茨城県南地域・県西地域の交通ネットワークを強化する取組として、つくばエクスプレスの東京延伸や地下鉄8号線の県内延伸(東京直結鉄道)に向けた検討と都市軸道路の整備が挙げられている。 社長の柚木浩一は、2019年夏の日本経済新聞の取材に対して、「もう少し様子を見ないといけない」と発言している。理由として、建設費返済や8両編成化に資金が必要なほか、競合しかねない都心直結線などの動向が不明で「検討しても無駄足を踏む」ことを挙げている。
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