昆虫採集の楽しみとは? わかりやすく解説

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昆虫採集の楽しみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 08:54 UTC 版)

昆虫採集」の記事における「昆虫採集の楽しみ」の解説

昆虫乾燥標本集め趣味は、歴史長い研究者であっても趣味として昆虫コレクション行っているものも珍しくないヨーロッパで貴族的な趣味一つ見なされる。そのための専用昆虫採集人という職業があるほどである。そのようなコレクションが、博物学やその系譜を引く分類学支えてきた面もある。イギリス富豪ロスチャイルド家のナサニエル・チャールズ・ロスチャイルドとミリアム・ロスチャイルド父娘は、ノミコレクションをしていたことで有名で、そのために北極採集船を仕立てたこともあったと言われている。世界ノミ分類学研究は、世界中ノミ標本網羅しナサニエルと、父のコレクション整理研究したミリアム功績によって大成されたのである昆虫圧倒的に種類数が多く多様であるので、すべてを集め尽くすのはほぼ不可能である。また、地方変異個体変異など、並べて比べる楽しみもある。宝石並み美しさを持つものや、奇妙な姿のものもある。追っかける狩猟行為そのもの目的とする原始的な楽しみ、という面もあろう。何でも集める人もいるが、多くの人は特定の分類群情熱集中する。特にチョウ古今東西、一番の人気誇り、その知識集積すさまじいものがある。これまで蓄積され学術情報密度極めて高く、たとえば標本1つから、それが世界中のどの島のものか、どの季節取れたのかがわかる場合があるほどである。対照的に、ガは人気低くごく一部根強いコレクターがいるばかりであった最近ではチョウ学術的解明進んだため、研究志向愛好家対象をガに移行させる傾向見られる。ガは基本的に夜間採集が行われるため、(昼間採集が行われるチョウ違い会社勤めをしている愛好家でも、休日をあまり考慮しなくても良い点も、大きな魅力となっている。それでも標本づくりに特殊なテクニック要する類の愛好家はあまり増えていない。 他にコウチュウ目甲虫目)のオサムシ・ゴミムシ類、カブトムシ類、クワガタムシ科人気が高い。コガネムシ類、カミキリムシ科などもなかなかの人気である。コガネムシ目のそれ以外昆虫まとめて甲虫と言ったりもする。ほかにトンボなども地道な人気があり、愛好家占めハイレベル研究家の率が高い。不人気な分類群プロ研究者相互補完的関係にあるアマチュア研究家マンパワー不足するので、研究がなかなか進まない傾向がある。ハエ目がその代表であるが、近年美麗な種の多いハナアブ科採集者が増えつつあり、日本ハナアブ相がそれに比例して詳細に解明されつつある。また、やはり通常の昆虫標本製作法後述)が適さず、煩雑な方法プレパラートなどにしなければならないアブラムシトビムシアザミウマなどの採集者は、プロ研究者以外にはほとんどいないのが現状である。

※この「昆虫採集の楽しみ」の解説は、「昆虫採集」の解説の一部です。
「昆虫採集の楽しみ」を含む「昆虫採集」の記事については、「昆虫採集」の概要を参照ください。

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