文語文と口語文とは? わかりやすく解説

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文語文と口語文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)

日本語」の記事における「文語文と口語文」の解説

話し言葉は、時代と共にきわめて大きな変化遂げるが、それに比べて書き言葉変化度合い少ない。そのため、何百年という間には、話し言葉と書き言葉の差が生まれる。 日本語書き言葉ひとまず成熟したのは平安時代中期であり、その頃書き言葉話し言葉の差は大きくなかった考えられるしかしながら中世キリシタン資料のうち、語り口調で書かれているものを見ると、書き言葉話し言葉とにはすでに大きな開き生まれていたことが窺える江戸時代洒落本滑稽本の類では、会話部分当時話し言葉強く反映され、地の部分書き言葉では古来文法従おうとした文体用いられている。両者の違いは明らかである。 明治時代書き言葉は、依然として古典文法従おうとしていたが、単語には日常語用いた文章現れた。こうした書き言葉は、一般に普通文」と称された。普通文は、以下のように小学校読本でも用いられた。 ワガ国ノ人ハ、手ヲ用フル工業ニ、タクミナレバ、ソノ作品精巧ナルコト、他ニ、クラブベキ国少シ。 —『国定読本第1期 1904 普通文は、厳密には、古典文法そのままではなく新し言い方多く混じっていた。たとえば、「解釈せらる」というべきところを解釈さる」、「就学せしむる義務」を「就学せしむる義務」などと言うことがあった。そこで、文部省新し語法のうち一部慣用久しいものを認め、「文法許容スベキ事項」(1905年明治38年16条を告示した一方明治20年代頃から、二葉亭四迷山田美妙文学者中心に書き言葉話し言葉に近づけようとする努力重ねられた(言文一致運動)。二葉亭は「だ」体、美妙は「です」体、尾崎紅葉は「である」体といわれる文章それぞれ試みたこのような試みが広まる中で、新聞・雑誌記事など話し言葉に近い文体多くなっていく。古来伝統的文法従った文章文語文話し言葉反映した文章口語文という。第二次世界大戦後は、法律文などの公文書もっぱら口語文書かれるようになり、文語文日常生活の場から遠のいた。

※この「文語文と口語文」の解説は、「日本語」の解説の一部です。
「文語文と口語文」を含む「日本語」の記事については、「日本語」の概要を参照ください。

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