数学的な性質とは? わかりやすく解説

数学的な性質

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 20:22 UTC 版)

メビウスの帯」の記事における「数学的な性質」の解説

数学的には、メビウスの帯連結コンパクト向き付け不可能な種数1・境界成分数1の2次元多様体曲面)であるといえる向き付け不可能とは表と裏区別をつけることができないということである(単側性ともいう)。例えメビウスの帯のある部分に(裏側にもインクがにじむように、あるいは帯が透明な素材でできていると考えて)「あ」という文字書き、それを帯に沿って1周させて元の位置に戻すと、文字反転して鏡像になってしまう。一般に曲面向き付け不可能であることは、その曲面メビウスの帯含まれていることと同値となる。メビウスの帯境界近傍ユークリッド半平面と同相な点の集合のことで、帯の端の部分)を持っているが、その個数1つであり、2つ境界成分を持つひねりの無い通常の帯(アニュラス)とは異なる。 メビウスの帯3次元ユークリッド空間 R3埋め込むことができ、媒介変数 r , t (-1≦r≦1 ,0≦t≦π)を使えば x = ( r cos ⁡ t + 2 ) cos ⁡ 2 t {\displaystyle x=(r\cos {t}+2)\cos {2t}\,} y = ( r cos ⁡ t + 2 ) sin ⁡ 2 t {\displaystyle y=(r\cos {t}+2)\sin {2t}\,} z = r sin ⁡ t {\displaystyle z=r\sin {t}\,} と表示することができる。r =0とおいたときの閉曲線メビウスの帯中央を通る線でセンターライン呼ばれる座標空間上でxy平面上の半径2の円となる)。r = -1 , 1の線が帯の両端にあたる。 位相幾何学的には上のように媒介変数表示されたものと同相位相空間をすべてメビウスの帯という。通常のメビウスの帯半回転のひねりを1回だけ入れたものを考えるが、1回限らず奇数回の半ひねりを入れた帯はすべて同相である(ただしひねりの回数異なれば3次元空間での連続的な変形だけで移りあうことは無い)。半回転のひねりの入れ方にも時計周り反時計回りがあるので、回数が同じでも左手系右手系2つがあることになる。メビウスの帯通常の帯とは同相ならないメビウスの帯は、帯の幅を狭める写像使えばそのセンターラインホモトピー同値になる。ホモトピー同値であれば基本群同型になるが、センターライン前述のように円周になっているので、メビウスの帯基本群円周基本群と同じ無限巡回群となる。よってメビウスの帯単連結でない。 また、メビウスの帯前述のように1つ境界成分持っているが、その境界成分円板貼り合わせる実射影平面向きつけ不可能で種数1・境界成分数0の曲面)となる。逆に言えばメビウスの帯実射影平面から開円板取り除いて得られる曲面ということになる。そのためある曲面実射影平面連結和をとることを「メビウスの帯貼り付ける」と表現することがある

※この「数学的な性質」の解説は、「メビウスの帯」の解説の一部です。
「数学的な性質」を含む「メビウスの帯」の記事については、「メビウスの帯」の概要を参照ください。

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