数学的な定式化
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「ハミルトン-ヤコビ方程式」の記事における「数学的な定式化」の解説
ハミルトン–ヤコビ方程式はハミルトンの主関数 (英: Hamilton's principal function) に対する、一階の非線形偏微分方程式として以下のように表される。 後の節で示すように、この方程式はハミルトン力学において、 を古典的なハミルトニアン の正準変換の母関数と見なすことにより導かれる。共役な運動量には一般化座標による の一階の微分 が相当し、それは以下のように示される。 運動の経路をわずかに変化させた場合の作用の変化は以下により与えられる。 実際に起こる運動の経路はオイラー=ラグランジュ方程式を満たすことから、 の積分の項はゼロである。最初の項で とし、 を簡単に と書く。 を と置き換え、最終的に . が得られる。この関係から、座標によるハミルトンの主関数 の偏微分は、対応する運動量に等しいことが示された。Q.E.D. 同様に、一般化座標は下記のように、運動量の微分として得られる。式を逆に解いて、系の発展を得ることが出来る。すなわち、一般化座標が時間の関数として得られる。始状態での位置と速度は、 の積分の中で定数として現れ、それらは全エネルギー、角運動量、ラプラス–ルンゲ–レンツのベクトル(英語版)などの保存量に対応する。
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数学的な定式化
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「ホップの最大値原理」の記事における「数学的な定式化」の解説
u = u(x), x = (x1, …, xn) は、ある開領域 Ω において次の微分不等式を満たす C2 函数とする。 L u = ∑ i j a i j ( x ) ∂ 2 u ∂ x i ∂ x j + ∑ i b i ∂ u ∂ x i ≥ 0 {\displaystyle Lu=\sum _{ij}a_{ij}(x){\frac {\partial ^{2}u}{\partial x_{i}\partial x_{j}}}+\sum _{i}b_{i}{\frac {\partial u}{\partial x_{i}}}\geq 0} ここに対称行列 aij = aij(x) は Ω において局所一様に正定値であり、係数 aij, bi = bi(x) は局所有界である。このとき、u が Ω 内で最大値 M を取るなら、u ≡ M である。 ホップの最大値原理は通常、線型微分作用素 L に対してのみ適用できるものと考えられている。この立場は特に、リヒャルト・クーラントとダフィット・ヒルベルトによる Methoden der mathematischen Physik においても取られている。しかしホップの原著論文の後半の節では、特定の非線型作用素 L も許すより一般の状況が考えられており、いくつかの場合では平均曲率(英語版)やモンジュ=アンペールの方程式(英語版)に対するディリクレ問題における一意性の結果も導かれている。
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数学的な定式化
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「ハミルトン–ヤコビ方程式」の記事における「数学的な定式化」の解説
ハミルトン–ヤコビ方程式はハミルトンの主関数 (英: Hamilton's principal function) S ( q 1 , … , q N ; t ) {\displaystyle S(q_{1},\dots ,q_{N};t)} に対する、一階の非線形偏微分方程式として以下のように表される。 H ( q 1 , … , q N ; ∂ S ∂ q 1 , … , ∂ S ∂ q N ; t ) + ∂ S ∂ t = 0. {\displaystyle H\left(q_{1},\dots ,q_{N};{\frac {\partial S}{\partial q_{1}}},\dots ,{\frac {\partial S}{\partial q_{N}}};t\right)+{\frac {\partial S}{\partial t}}=0.} 後の節で示すように、この方程式はハミルトン力学において、 S {\displaystyle S} を古典的なハミルトニアン H ( q 1 , … , q N ; p 1 , … , p N ; t ) {\displaystyle H(q_{1},\dots ,q_{N};p_{1},\dots ,p_{N};t)} の正準変換の母関数と見なすことにより導かれる。共役な運動量には一般化座標による S {\displaystyle S} の一階の微分 p k = ∂ S ∂ q k . {\displaystyle p_{k}={\frac {\partial S}{\partial q_{k}}}.} が相当し、それは以下のように示される。運動の経路をわずかに変化させた場合の作用の変化は以下により与えられる。 δ S = ∑ i = 1 N [ ∂ L ∂ q ˙ k δ q k ] t 1 t 2 + ∑ i = 1 N ∫ t 1 t 2 ( ∂ L ∂ q k − d d t ∂ L ∂ q ˙ k ) δ q k d t . {\displaystyle \delta S=\sum _{i=1}^{N}\left[{\frac {\partial L}{\partial {\dot {q}}_{k}}}\delta q_{k}\right]_{t_{1}}^{t_{2}}+\sum _{i=1}^{N}\int _{t_{1}}^{t_{2}}\left({\frac {\partial L}{\partial q_{k}}}-{\frac {d}{dt}}{\frac {\partial L}{\partial {\dot {q}}_{k}}}\right)\delta q_{k}\,dt.} 実際に起こる運動の経路はオイラー=ラグランジュ方程式を満たすことから、 δ S {\displaystyle \delta S} の積分の項はゼロである。最初の項で δ q k ( t 1 ) = 0 {\displaystyle \delta q_{k}(t_{1})=0} とし、 δ q k ( t 2 ) {\displaystyle \delta q_{k}(t_{2})} を簡単に δ q k {\displaystyle \delta q_{k}} と書く。 ∂ L / ∂ q ˙ k {\displaystyle \partial L/\partial {\dot {q}}_{k}} を p k {\displaystyle p_{k}} と置き換え、最終的に δ S = ∑ i = 1 N p k δ q k {\displaystyle \delta S=\sum _{i=1}^{N}p_{k}\delta q_{k}} . が得られる。この関係から、座標によるハミルトンの主関数 S ( { q i } ; t ) {\displaystyle S(\{q_{i}\};t)} の偏微分は、対応する運動量に等しいことが示された。Q.E.D. 同様に、一般化座標は下記のように、運動量の微分として得られる。式を逆に解いて、系の発展を得ることが出来る。すなわち、一般化座標が時間の関数として得られる。始状態での位置と速度は、 S {\displaystyle S} の積分の中で定数として現れ、それらは全エネルギー、角運動量、ラプラス–ルンゲ–レンツのベクトル(英語版)などの保存量(運動の積分)に対応する。
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