摘発されたスリーパー例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 14:03 UTC 版)
「スリーパーエージェント」の記事における「摘発されたスリーパー例」の解説
ジャック・バルスキー(英語版)は、ソビエトのKGBによって米国に潜伏工作員として仕込まれた。1978年から1988年の間、潜伏工作員として活動していたが、その後1994年に米国当局に発見され、1997年に逮捕された。逮捕後すぐに自白し、スパイ技術に関する有益な情報源となった。 不法入国者プログラム(英語版)は、ロシア対外情報庁が米国に仕掛けたスリーパースパイのネットワークである。数年にわたる継続的な捜査の結果、2010年6月に米国で10人、キプロスで1人の容疑者が告発され、逮捕された。ロシアの特別プログラム総局/GUSP(ロシア語に訳すとГлавное управление специальных программ, ГУСПとなる)は、今でも学生や優秀な科学者の中から候補者を募り、ロシア国内の警察や諜報機関の潜伏工作員として、あるいは合法的な従業員として利用している。 「欧米諸国の男と結婚して、姓を変えて、アメリカに移住して、普通の生活を送りつつ、世界の金融の中枢に入り込む」という任務を与えられていたロシアのスリーパーであったアンナ・チャップマン(旧姓アンナ・クシュチェンコ)が2010年に摘発されている。彼女は任務通りにイギリス人との結婚で姓を変え、イギリスの市民権を取得後に離婚し、アメリカに移住した。そしてニューヨークの金融業界でバリキャリOLとして働きながら、貴重な情報を与えてくれそうな男がいれば、対象と性行為さえするハニートラップで手に入れていた。彼女は更にオバマ政権高官とも関係を持つことで、アメリカの外交情報を手に入れようとしていた。 複数の脱北した朝鮮人民軍元幹部らの証言によれば、潜伏工作員計約600人が日本全国にある原子力発電所のほか、在日米軍施設や東京などの重要施設への同時爆破テロ計画を策定し、計画実施に向けて在日米軍施設や原子力発電所の情報収集を重ね、日本近海でひそかに訓練も行っていたという。計画策定のため、土台人が施設周辺を撮影するなどし毎年情報を更新し、潜伏工作員が特殊潜航艇で日本に上陸し、施設内に忍び込んで情報収集することもあったという。日本国内には北朝鮮工作員計2万人が潜伏しているとされ、朝鮮半島有事が発生した際には政府施設、自衛隊基地、在日米軍基地、原子力発電所やダム、新幹線、主要幹線道路、空港などに対する破壊工作を行うよう訓練されているという。
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