探査機の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/01 02:36 UTC 版)
ラジオゾンデ 広く利用されている高層気象観測の装置で、水素入りゴム風船の浮力によって観測装置を持ち上げる。「ラジオ」の名の通り、電波を使って観測データを送信する機能があるが使い捨てで、いずれは風船のガスが抜け墜落する。外環境から内部装置を守るために発泡スチロールに覆われている。 宇宙探査機 一般に最も探査機としての注目度が高い分野で、ロケットにより宇宙空間や他の天体に向け送り込まれる。有人探査ではいわゆるサンプルリターン(採取した試料を持ち帰ること)などが期待されるが、無人探査機もロボット工学などの発達にも拠り、無人でサンプルリターンを行えるものも登場している。また人工知能などを搭載して探査機自体をロボット化、火星探査では従来の衛星軌道上からの撮影や探査機着陸地点に限定されたバイキング計画より先の、火星表面を実際に探査機が走って横断するマーズ・パスファインダーなども行われている。 無人航空機 単なるラジオコントロール飛行機にカメラなどを搭載して撮影を行うことは古くからしばしば行われたが、無人航空機ではオートパイロットを更に進歩させた自力での飛行機能を備え、危険空域の偵察行動(軍事地域から災害地域まで様々)や農薬の空中作業などといった実際の作業を行うものもあり、こと探査機としてはいつ噴火するか判らない火山の調査などを行う。災害ではレスキューロボット開発の一環として、小型無人航空機による被災者の捜索や被災地域の調査も計画されている。 無人潜水艦 宇宙と並んで、人知がいまだ及ばない世界の筆頭に海中がある。無人潜水艦ないし無人潜水艇では、軍事面では掃海任務もあるが、一般では海底調査による資源開発も期待される。また、宇宙探査でもエウロパのように液体の「海」が存在していることが知られている天体もあり、これの探索でも威力を発揮することが期待されている。 また学術的な調査の外にも、災害発生時に危険なエリアに投入され、被災現場の調査と被災者の発見を行うことを目的とする分野もあり、こちらはレスキューロボットと呼ばれる。
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