探査目標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/02 06:01 UTC 版)
TiMEはタイタン到着まで、7年間にもわたり宇宙空間を旅する。TiMEは着陸機であるため、その間のフライバイ観測などは行わず、観測機器はタイタンの大気圏突入の段階で初めて稼働する。ただし、最初の観測データが送信されるのは着水が完了した後である。探査目標・測定機器としては以下が想定された。 タイタンの海の化学的性質の測定 : 質量分析計 (MS)、気象・物理的性質パッケージ (MP3)。 タイタンの海の深さの測定 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3) のソナー。 タイタンの海洋プロセスの制約 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、降下/地上用カメラ。 タイタンの海の気象変化の測定 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、カメラ。 タイタンの海上の大気の分析 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、カメラ。 探査機のカメラシステムについては、NASAとMSSS社(英語版)との間で設計の準備段階のための、開発と運用の初期開発契約が結ばれていた。 カメラは2つ搭載される計画であり、1つはリゲイア海への降下中の撮影用、もう1つは着水後の撮影用とされていた。 気象・物理的性質パッケージ (Meteorology and Physical Properties Package; MP3)は、Applied Physics Laboratoryにより開発されていた。この機器パッケージは、風速や風向き、メタンの湿度、水面上の気圧と温度、濁度、水温、音の速さ、それに海の性質といった要素を測定することが可能である。水深はソナーで測定するよう設計されていた。シミュレーション上では音の伝播は炭化水素の海でも有効であり、ソナーの送受波器はタイタンの環境でも機能するよう液体窒素の温度で動作することがテストされた。
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