抒情小品集 第3集とは? わかりやすく解説

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グリーグ:抒情小品集 第3集

英語表記/番号出版情報
グリーグ:抒情小品集 第3集Lyriske smastykker No.3  Op.43作曲年1886年  出版年1886年  初版出版地/出版社Peters 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 蝶々 "Sommerfugl"2分00
2 孤独なさすらい人 "Ensom vandrer"2分30秒
3 故郷にて "I hjemmet"2分00
4 小鳥 "Liden fugl"2分00
5 愛の歌 "Erotik"2分30秒
6 春に寄す "Til foraret"3分00

作品解説

2007年10月 執筆者: 和田 真由子

1867年、《ピアノ協奏曲イ短調 作品16》で一躍有名になったグリーグは、この年から1901年にかけてこの作品集書き上げた生涯にわたって作曲されているため、グリーグ作風ピアニズムその変遷すべてがその中にあらわれており、グリーグ作品中でも中心的な存在にある。
いずれも1分~6分程度のかるめの小品であり、ステージ用というよりは、主にサロン家庭広く親しまれていた。いずれの曲も、標題つけられており、それぞれのに対して一つ感情気分情景表現されている。
1867年第1集発表したが、その後ピアノ作曲指揮など多忙だったこともあり、第2集発表されたのは、その16年後であった第2集から第10集はある一定の間隔をおきながら続けて作曲された。全10巻で、計66曲の作品おさめられている。

グリーグ : 抒情小品集 第3集 / Lyriske smastykker No.3 op.43
1、2集と比較すると、この第3集内容は自然を主題にしているという点で統一性がみられ、各曲の質が高い。グリーグ最高傑作一つであるといえる1877年出版された。

1.蝶々 / op.43-1 "Sommerfugl":グリーグ作品中でもとりあげられることが多い名曲。粒の揃った音でキラキラ奏されかけあがったり、舞い降りたりするその柔軟な音の動きはまさに、美し想起させる主要な旋律ははっきりと浮き立たせる必要がある

2.孤独なさすらい人 / op.43-2 "Ensom vandrer":1番と同様にグリーグ作品中でもとりあげられることが多い名曲一つ。もの悲しく流麗な旋律持続音が支えており、美し響き増している。

3.故郷にて / op.43-3 "I hjemmet":グリーグ故郷捧げられた。やさしく穏やかに歌われる旋律は非常に美しく感傷的な気分かきたてる光り輝くような高音から、優しくつつみこむように低音で響く和音まで、魅力富んだ一曲

4.小鳥 / op.43-4 "Liden fugl":冒頭から鳴き声思わせるトリル印象的に響く。これを効果的にきかせるためには、粒をそろえて明瞭な音をつくる必要がある繊細なテクニック要する曲。

5.愛の歌 / op.43-5 "Erotik":非常に愛情幸福感満ちた音楽である。それこそ愛撫するようなレガート旋律奏で包み込むようなあたたかい和音響きつくっていきたい

6.春に寄す / op.43-6 "Til foraret":グリーグ作品の中で最もよく知られる名曲一つグリーグデンマーク旅行した際、ホームシックになり、この曲を作曲した。「厳しく野性的な美しさがあふれる、ノルウェーの自然が恋しくて仕方なく、それを讃える歌をつくってしまった。とくに目新しい作品ではないが、私の心から率直な気持ち託した。」と、彼は、友人フランツ・バイエルへ宛てた手紙の中で記している。
pp中に秘められた情熱が、春の息吹とともにたちあらわしてくるように感じられる。まさに、ノルウェー美し抒情描きだされているといえるだろう。伴奏和音は、バランスよく、粒をそろえて奏するまた、リタルダンドなどの速度記号には注意払いつつも、音楽流れ不自然にならないよう注意したい




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