戦略単位部隊
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「第二次世界大戦中のドイツ空軍の編成」の記事における「戦略単位部隊」の解説
最も大きな部隊編制は航空艦隊(Luftflotten)であり、空軍最高司令部(OKL)の直接指揮を受けるものであった。 ドイツ再軍備宣言後、1939年2月に第1から第3航空艦隊がそれぞれ航空集団司令部(Luftwaffengruppenkommando)から改編・編成された。大戦勃発時は4個航空艦隊があり、第1から第4の各航空艦隊は、ドイツの各地域を分担する形で配置されていた。戦域の拡大に伴い、1940年に第5航空艦隊、1943年に第6航空艦隊が編成された。また、1944年には中部航空司令部(Luftwaffenbefehlshaber Mitte)を改編し、本土防空を担当する帝国航空艦隊(Luftflotte Reich)が編成されている。 第1航空艦隊(Luftflotte 1):1939年-1945年 第2航空艦隊(Luftflotte 2):1939年-1944年 第3航空艦隊(Luftflotte 3):1939年-1944年 第4航空艦隊(Luftflotte 4):1939年-1945年 第5航空艦隊(Luftflotte 5):1940年-1944年 第6航空艦隊(Luftflotte 6):1943年-1945年 第10航空艦隊(Luftflotte 10):訓練部隊 帝国航空艦隊(Luftflotte Reich) 航空艦隊には、次のような部隊が属した。 飛行場を管理・防衛し、地域の対空砲部隊などを指揮する空軍管区司令部(Luftgaukommando)またはそれに類する地域司令部(Feldluftgaukommandoなど)。 陸軍部隊とともに前線や占領地で戦う、空軍所属の対空砲部隊。高射砲軍団(Flakkorps)、高射砲師団などの単位で航空艦隊、航空軍団などに属し、司令部と陸軍が協議して特定の陸軍部隊に協力させた。例えば1941年6月の独ソ戦開始時、第I高射砲軍団は第2航空艦隊に属していたが、中央軍集団(陸軍)、とくにその中の第2戦車集団に協力した。 航空軍団(Fliegerkorps)または航空師団(Fliegerdivision)など主に航空機で作戦する部隊。航空師団は航空軍団より小規模なものであった。各航空軍団・師団は複数の航空団・飛行隊より構成されていた。 地域別、または任務別の司令部。例えば1940年以降フランスを担当した第3航空艦隊には大西洋航空指揮官が属し、大西洋上で攻撃や哨戒に当たる第40爆撃航空団などを指揮した。 航空軍団には次のようなものがあった。 第1航空軍団(I Fliegerkorps):1939年-。 第2航空軍団(II Fliegerkorps):1939年-。 第3航空軍団(III Fliegerkorps):1939年-。 第4航空軍団(IV Fliegerkorps):1939年-。 第5航空軍団(V Fliegerkorps):1939年-。 第8航空軍団(VIII Fliegerkorps):地上支援。 第9航空軍団(IX Fliegerkorps):1940年-。洋上哨戒。 第10航空軍団(X Fliegerkorps):1939年-。洋上哨戒。 第11航空軍団(XI Fliegerkorps):地上戦闘部隊。 第12航空軍団(XII Fliegerkorps):夜間戦闘機部隊。 第13航空軍団(XIII Fliegerkorps):地上戦闘部隊。 第14航空軍団(XIV Fliegerkorps):輸送機部隊(1943-1944年)。 チュニス航空軍団(Fliegerkorps Tunis):1943年2月から5月まで存在。 なお第11航空軍団、第13航空軍団、第7航空師団は、航空軍団や航空師団のナンバリングの中に含まれるが地上戦部隊であった。これについては後の項で述べる。
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