戦略原子力潜水艦基地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/16 08:18 UTC 版)
「ロング島 (フィニステール県)」の記事における「戦略原子力潜水艦基地」の解説
1965年、シャルル・ド・ゴール大統領のブレスト海軍士官学校初訪問時に、ロング島を原子力潜水艦の基地として使用する事が決定される。この場所の選択には万一の事故の影響を最小限に留めるため、ブレストから十分に離隔し管理が容易である必要性が求められたためであった。 1967年から工事が始まり5年で完成する。この工事は島の大部分を改良する結果となった。地峡部とその周辺は埋め立てられ、島の面積は30ヘクタール増加し123.9ヘクタールとなる。島の北東端部に屋根付き大型ドックを2箇所、作業場、補助建屋、フェンスと監視システムなどが設けられた。工事に必要とされたコンクリートの量は膨大であり、これを機会にブルトン鉄道線路事業(fr:Réseau breton)の貨物線を引き込む計画があったがこれは頓挫した。 1972年に供用が開始されS611 ル・ルドゥタブルが戦略哨戒任務に赴く。これ以降、戦略海洋部隊の主要基地となる。ロング島を発しての戦略哨戒任務は常時2個任務を実行しているとされ、整備中の潜水艦の弾薬などは基地の南4kmに位置しているゲンヴェネ火工品補助施設(La pyrotechnie annexe de Guenvénez)にて、核ミサイル弾頭部とミサイル本体が保管されている。2006年にはM51に対応した施設が設けられる。 1997年からトゥーロン海軍基地に配備されている攻撃型原子力潜水艦をロング島に移転する計画があったが、2009年にバラクーダ計画艦の配備は引き続きトゥーロンになることが決定された。
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