戦略上の特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 15:38 UTC 版)
現代地政学の発展に貢献したハルフォード・マッキンダーは『デモクラシーの理想と現実』(1919年著)で、有史以来、中東地域は、西洋のシーパワーと大陸のランドパワーが衝突する要衝であることを指摘した。当時は、スエズ運河の開通により、西ヨーロッパとインド洋~太平洋に至る地域が一つながりになった時代でもあった。 19世紀以降、スエズ運河及びパナマ運河の開通を経て「インド洋」及び「太平洋」の戦略的重要性が変化し、特に1968年(昭和43年)の英海軍のスエズ以東撤退以降、ソビエト連邦の活動が拡大したため、1970年代以降の米国で「インド太平洋」という概念が生じた。冷戦終結後はソビエト連邦に代わって中華人民共和国の活動が顕著となり、引き続き戦略的重要性の高い地域である。 加えて、20世紀後半以降の現代において、インド洋は、中東の石油資源、アフリカの希少金属資源(レアメタル)を運ぶ海上交通(シーレーン)の要衝である。ただしその範囲の定義は、中東を含むか否か、各国に差がある。
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