復興へ向けた動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:05 UTC 版)
JFAはJヴィレッジを再び利用するとしており、日本オリンピック委員会や日本体育協会およびJFAは、当該施設を含めた被災地のスポーツ施設を元に戻すよう日本国政府に要望している。これに国際サッカー連盟(FIFA)も資金提供をするとしている。また、長年同地で行われてきた日本クラブユースサッカー選手権U-18やU-15など全国規模の大会は、他の会場に移して開催される。 2013年(平成25年)7月、原発事故対応拠点が第一原発内に移転したことを機に、JFAは「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」を立ち上げ、復興に向けて本格的に動き始めた。この時点でピッチ11面のうち10面は資材置き場や駐車場・プレハブが置かれ、全面的に芝生を張り替えなければならなかった。 2020年東京オリンピックの開催が決定したことを受け、Jヴィレッジをトレーニング施設として再利用することを目指すこととなり、東京電力主体の復旧事業として2018年までに元通りに戻すよう進めていくこととなった。2016年(平成28年)8月29日に日本サッカー協会ビルで行われた記者会見で福島県知事の内堀雅雄が説明した内容によると、2018年(平成30年)夏の一部営業再開・2019年(平成31年)4月の全面営業再開を目指すとしており、“震災前よりもさらに魅力的なトレーニングセンター”をコンセプトに、国内初の人工芝1面サイズ全天候型練習場を新設することとしている。全天候型練習場の総工費22億円については日本スポーツ振興センターから15億円のスポーツ振興くじ(toto)助成金を受けた上で、残る7億円は寄付金によりまかなうこととしている。 復旧工事の進展に伴い、2017年(平成29年)3月いっぱいをもって、東京電力によるJヴィレッジの使用を完全に終了。2018年(平成30年)7月28日にはスタジアム・練習グラウンド6面・新宿泊棟など一部施設の運用を再開、2019年(平成31年)4月20日に8年ぶりに全面営業再開した。 一方、双葉地方町村会による常磐線のJヴィレッジ近くに新駅を設置する構想に対し、東日本旅客鉄道(JR東日本)は2018年(平成30年)1月に検討する方針を決め覚書を交わした。2018年(平成30年)3月28日、JR東日本・福島県・双葉地方町村会は協定を結び、Jヴィレッジ駅の開設を正式に決めた。2018年(平成30年)5月に工事を開始し、全面営業再開と同日の2019年(平成31年)4月20日に開業した。当初はJヴィレッジや周辺で開かれるイベントなどに合わせて列車が止まる臨時駅であったが、2020年(令和2年)3月14日より全日営業する常設駅となった。 詳細は「Jヴィレッジ駅」を参照 2021年3月25日東京オリンピックの聖火ランナーのスタート地点。震災復興を象徴する施設から、大会が掲げる「復興五輪」を世界に発信する。聖火ランナーは公募により1万人程度が選ばれた、聖火リレーについて、組織委員会はスポンサー企業4社と各都道府県実行委員会が行ったランナー公募に延べ53万5717件の応募があったと発表した。 2022年(令和4年)には、立地する楢葉町・広野町と近隣の浪江町が協同で、ももいろクローバーZが毎年実施するコンサート『ももクロ春の一大事』を誘致。Jヴィレッジでは初の単独コンサートとなる。
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