広沢虎造の空前のブームとは? わかりやすく解説

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広沢虎造の空前のブーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 02:56 UTC 版)

清水次郎長 (講談)」の記事における「広沢虎造の空前のブーム」の解説

浪曲化については、初代玉川勝太郎先に取り掛かり、得意芸としており、2代目玉川勝太郎は『次郎長伝』を継承したが、1922年大正11年)に襲名した同じ三尺物を得意とするライバル二代目広沢虎造人気奪われる事になる。 三代目伯山の『次郎長伝』に聴き惚れ、伯山の行く先々講釈場追いかけ回した末、ほだされた弟子神田ろ山によって伝授された。 「虎造節」の『清水次郎長伝』は、『秋葉火祭り』から『荒神山の血煙り』までの全24篇。虎造小音ながら力まない陰影豊かなそれでいてぬくもりのある芸風ラジオで特に受け、勝太郎の「天保水滸伝」と虎造の「清水次郎長伝」がそれぞれ代名詞的存在として認識されたの1935年昭和10年以降である。 「馬鹿は死ななきゃ直らない」の名文句知られる浪曲清水次郎長伝石松代参」のうち「石松三十石船」の部分江戸っ子清水二十八人衆を強い順に並べる「言い立て」は、二代目広沢虎造十八番中の十八番浪曲代名詞呼べほどよく知られ、伯山の土台元に虎造加えた工夫である。江戸っ子石松対し清水一家で一番強いのは「大政小政大瀬半五郎増川仙右衛門法印大五郎追分三五郎大野鶴吉桶屋の鬼吉三保の松五郎問屋場大熊鳥羽熊、豚松伊達五郎石屋重吉相撲常、滑五郎……」と挙げていくなかで、小政はまず冒頭大政と対になって登場する16挙げたところで、大瀬次に石松忘れていたことを思い出す、という筋である。 1924年大正15年3月22日売り出し中の虎造浪曲ラジオ初放送され、演目次郎長伝のうち「次郎長黒駒勝蔵」。その後毎年のように次郎長伝放送された。「次郎長もの」を全国的にブーム化したのが広沢虎造浪曲で、昭和10年から戦争またいで昭和三十年代に至るまで、江戸っ子虎造歯切れのよい節回しと独特の語り組み合わせで、次郎長ものは一世を風靡する戦後間もない1951年12月25日開局したラジオ東京(のちのTBSラジオ)で翌26日から早速、虎造の「浪曲次郎長伝」が放送された。NHKによる年1~2回程度放送から、民放による週1回放送渇望し大衆により、圧倒的に時間増え、同番組聴取率調査で他を大きく引き離す一位34%を記録する など(俗にラジオ東京(現・TBSラジオ)の「虎造アワー」として様々に提供・演題変えながら帯番組として1961年まで継続)、「正直者馬鹿を見る社会で、戦前戦後本音言え庶民代弁した事で圧倒的な人気得て、「昭和」の代表的イメージ一つにまで掲げられるほどの人気となった郷土史家・堀文次が「荒神山の喧嘩」を中心に史実探求伊勢新聞等に発表し始めるのが1935年昭和10年)であり、これは、長谷川伸村上元三といった清水次郎長周辺物語興味持った作家影響与えており、以降小説等では、新たに明らかになった史実盛り込まれるようになった。この村上元三作の「次郎長三国志」もフシ付けされ「虎造アワー」で放送された。映画化もされ虎造出演している。 近年、この清水次郎長伝浪曲オマージュして取り上げた三遊亭白鳥作の荒唐無稽な新作落語任侠流山動物園」が演じられ、再び脚光を浴びている。浪曲化は、本項次郎長伝」も共に、二代目勝太郎流れを汲む玉川太福取り組んでいる。

※この「広沢虎造の空前のブーム」の解説は、「清水次郎長 (講談)」の解説の一部です。
「広沢虎造の空前のブーム」を含む「清水次郎長 (講談)」の記事については、「清水次郎長 (講談)」の概要を参照ください。

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