市名変更問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 18:29 UTC 版)
2017年(平成29年)2月7日、篠山市商工会と丹波篠山観光協会、丹波ささやま農協の市内主要三団体が揃って市長の酒井隆明に市名改称の要望書を提出した。 篠山市では市制施行以来、黒豆や栗、牛肉などの特産品を多く抱える“農都”としての自負から官民挙げて「丹波」と「篠山」の名をセットにして全国に売り込んできたが、2004年(平成16年)に隣接する氷上郡6町が合併し「丹波市」が誕生すると「篠山市は丹波市の一部」と思われるなど篠山市と丹波市が混同されるようになったことや、「しのやまし」と間違って呼ばれることもあったため、以前から市名改称を要望する声は挙がってはいたものの、コスト面など課題も多く見送られてきた経緯がある。だが、丹波市と混同されることで、特に丹波ささやま農協は強い危機感を持っており、上記の三団体のうち唯一、具体的に「丹波篠山市」への改称を要望書に盛り込んだ。なお、篠山市も合併の際に「丹波」を付けるかどうか検討されたが、結局は「『丹波』は広域な地名だから」という理由で敢えて付けなかった。 2019年(平成31年)4月1日に市制施行20周年を迎えることもあり、市名改称への機運が高まったことから、2018年(平成30年)8月1日、酒井が篠山市の市名を丹波篠山市にすることを表明する。しかし、これらの動きに対して市民団体が市名の賛否を問う住民投票の請求が10月5日になされたことなどを受け、市長を辞職することを表明。11月18日に市長選挙及び住民投票が実施された。 11月18日当日の住民投票は投票率が69.79%となり市条例が定める成立条件の50%を超えた。賛成は1万3646票(56.5%)、反対は1万518票(43.5%)で賛成多数となった。また同日実施となった出直し市長選挙の方も酒井が再任(4度目の当選)された。 これを受けて市長に返り咲いた酒井は11月19日の再選後初登庁の際に「丹波篠山市への市名変更を、2019年5月1日の改元(新元号施行)に合わせて行う方針である」ことを表明し、市議会に市名変更に係る条例案を提出することを明らかにし、11月27日の市議会で賛成多数により可決され正式に決定。 2019年5月1日、新元号「令和」改元当日に「丹波篠山市」に市名を改めた。 2020年現在、市の公式サイトURLは、篠山市時代のcity.sasayama.hyogo.jpでも接続可能で、この場合現在のURL city.tambasasayama.hyogo.jpに自動変換されるようになっている。このほかも存在するが、こちらは市が出資する第三セクター企業「アクト篠山」が保有している。 なお市が発行する広報紙の題名は、市名の変更前から「丹波篠山」を使用している。
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