宋版宏智録とは? わかりやすく解説

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宋版宏智録

主名称: 宋版宏智録
指定番号 2492
枝番 00
指定年月日 1995.06.15(平成7.06.15)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 6冊
時代区分 南宋
年代
検索年代
解説文:  宏智正覚一〇九一一一五七)は北宋の末、曹洞の丹子淳の法を嗣ぎ、靖康三年一一二八天童山住持となり、止住すること三〇年、天童山中興の祖仰がれ公案用いずにただ坐禅黙照を唱えるその禅風(黙照禅)は、臨済大慧宗杲並び称された。
 「宏智録」は文詞にも巧みであった正覚語録偈頌などを弟子たちが蒐め刊行したもので、本書はその南宋時代版本としては天下孤本である。
 体裁寛政三年一七九一泉福寺遵峰の修補になる後補薄茶表紙装し袋綴本(明朝装)で、第一冊の巻頭六丁分は天明七年一七八七)洞水月湛の補写識語収めている。料紙唐紙で、版式左右双辺、有界、半葉一〇ないし一一、二行、毎行一八ないし二〇二二字、版心白口、まま細黒口を交え単黒魚尾丁付付し、補刻部分にはまま刻工名、字数を記す。宋諱は玄(始祖)、殷(父)等に缺画がみえ、第五冊末には紹興二十七年一一五七)の刊記がある。
 本書の構成は、体裁内容上からみて、正覚(一)天童寺住持以前第一・二冊)、(二)天童寺時代三〇年間最初一〇年(第三四・六)、(三)天童寺再住以降のもの(第五冊)に大別される。しかし、この六冊本はおのおの刊行過程異にし、丁数刻記、内容等の上からはおおよそ九巻に分類することが可能である。
 本書寺伝によれば祖師道元将来本伝えるが、版本の摺印には字体版心等がそれぞれに異なるほか、おのおのに宝祐一二五三~六)、景定一二六〇~四)頃の補刻を交える逓修本で、その印行時代南宋末期に降るものとみられる
 「宋版宏智録」六冊本は、円爾将来本収めた普門院蔵書目録」(重文)にも二部各六冊の存在を記すが、現存する完本はこの泉福寺本が唯一ののである
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