大清楼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)
「風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「大清楼」の解説
清蔵(せいぞう) 音羽町9丁目の岡場所にある3代続く料理茶屋「大清楼」の当主。40代半ば。息子藤蔵の家庭教師として市兵衛を雇った。 岡場所への警動(女郎狩り)で抱えの女郎たちが捕らえられて吉原遊郭に売り飛ばされたばかりか、自身も捕縛されてしまう。しかし、市兵衛に依頼された渋井の尽力によって無罪放免となる。 稲(いね) 清蔵の妻。かつて芝にある武家屋敷で奥女中として奉公していたが、若さまの手が付き歌を生んだ。それからその屋敷を離れ、「大清楼」で下女として働いていたところ、清蔵に請われて結婚した。 歌(うた) 稲の連れ子だが、清蔵は血のつながった娘のようにかわいがっている。護国寺門前一の美人と評判の23歳。踊りや長唄や三味線が得意で、自身の強い願いにより、芸者「梅里」(うめさと)として「大清楼」の座敷で芸を披露するようになった。 美濃屋の接待で来店した旗本の桜井に懸想され、妾になることをたびたび強要されるが、それを断り続けた。それを惣十郎に利用され、「大清楼」が警動の標的になってしまう。その際に行方知れずとなり、桜井あるいは「菊の助座」によって拉致されたと思われていたが、実は橋太郎に「保護」され、ずっと蔵の屋根裏部屋に軟禁されていた。しかし、橋太郎のことは恨んでおらず、一家や町内の人々と共に橋太郎に対する寛容な処分を公儀に願い出た。 事件後、前々から縁談のあった麹町の味噌醤油問屋主人の後添えになる話がまとまった。 藤蔵(とうぞう) 清蔵と稲の息子。9歳。眼鏡をかけている。幼くして算盤の能力に長け、算学を教える私塾「光成館」への入門を目指して、市兵衛に指南を受けた。そして、町人でただ1人合格したばかりか、試問でトップの成績を収めた。 警動の日以降姿が見えなくなった歌の行方を、市兵衛と共に探し回る。 年が離れているが橋太郎とは友人として心を通わせている。そして、歌を保護するために軟禁していた橋太郎を説得して、歌を解放してもらった。 代吉(だいきち) 下男。「大清楼」が警動に遭ったとき、市兵衛の長屋にそれを知らせにやってきた。
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