大望遠鏡群とは? わかりやすく解説

大望遠鏡群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/10 17:24 UTC 版)

グレートオブザバトリー計画」の記事における「大望遠鏡群」の解説

ハッブル宇宙望遠鏡 (HST) は、主に可視光から近紫外線波長観測する宇宙望遠鏡である。1990年STS-31ミッションで、スペースシャトル・ディスカバリー載せられ打ち上げられた。1997年保守点検ミッション (STS-82) で整備・改造された結果近赤外線域での観測可能になった。2009年行われた最後のサービスミッション (STS-125) では、大がかり修理が行われて寿命延長され、「今までで最高の性能になったコンプトンガンマ線観測衛星 (CGRO) は、ガンマ線観測主な目的としていたが、短波長(硬)X線をも観測した1991年アトランティス/STS-37で打ち上げられた。2000年ジャイロスコープ故障したため、指令により大気圏再突入させられた。 チャンドラX線観測衛星 (CXO) は、主に長波長(軟)X線観測する1999年コロンビア/STS-93で打ち上げられ楕円を描く高軌道乗せられた。打ち上げ前は、先進的X線天文施設 (Advanced X-ray Astronomical Facility; AXAF) と呼ばれていた。 スピッツァー宇宙望遠鏡 (SST) は、赤外線スペクトル観測する2003年デルタIIロケット搭載され打ち上げられ地球後縁太陽軌道乗せられた。打ち上げ前には、宇宙赤外線望遠鏡施設 (Space Infrared Telescope Facility; SIRTF) と呼ばれていた。搭載されていた液体ヘリウム冷却液が2009年になって枯渇したため、2台の短波長イメージングモジュールを残して他の機能性が大幅に減らされた。 2017年現在、これらの宇宙機のうち、コンプトンガンマ線観測衛星 (CGRO) は運用終了している。CGROジャイロスコープの1台が故障したことから、2000年6月4日NASA軌道離脱させる指令送った大気圏再突入しても燃え尽きなかった一部部品太平洋落下したハッブル宇宙望遠鏡は、当初の計画ではスペースシャトルによって回収され地球持ち帰られることになっていたが、回収プランは後に中止された。2006年10月31日NASA長官マイケル・D・グリフィン最終改修ミッションゴーサイン出したスペースシャトル・アトランティスによる11日間のSTS-125ミッションは、2009年5月11日打ち上げられバッテリー新しいものと交換され全てのジャイロスコープ指令コンピュータ取り替えられ複数機器修理され広視野カメラ3宇宙起源分光器英語版)が取り付けられた。 スピッツァー宇宙望遠鏡は、これら4基の大望遠鏡群の中で唯一スペースシャトル打ち上げられなかった望遠鏡である。元々はスペースシャトル打ち上げられるはずであったが、STS-51-Lチャレンジャー号事故後、太陽周回軌道投入するためにどうしても必要とされていた、液体水素/液体酸素推進剤とするセントールロケットの上段部分をシャトル使用することが禁止されたために、計画変更された。タイタンアトラスロケットでの打ち上げは、打ち上げ費用の関係でキャンセルされた。その後衛星本体再設計軽量化が行われ、代わりにデルタIIロケット使って打ち上げられた。

※この「大望遠鏡群」の解説は、「グレートオブザバトリー計画」の解説の一部です。
「大望遠鏡群」を含む「グレートオブザバトリー計画」の記事については、「グレートオブザバトリー計画」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「大望遠鏡群」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「大望遠鏡群」の関連用語

大望遠鏡群のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



大望遠鏡群のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのグレートオブザバトリー計画 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS