変わり味噌玉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 02:47 UTC 版)
変わり味噌玉は湯を注いで溶く、口に含んでかじるだけで時間が取れない時でも手軽に栄養摂取と食事が取れるよう開発された食品である。 名称として味噌玉や変わり味噌玉、変わり玉、など呼び名は地域により様々に異なっている。芋がら縄にも類似がみられる。 配合例には以下のような物がある。 通常の味噌玉に梅干をおにぎりのように埋めて包んだシンプルなもの。 しらす干しや干しエビ、煮干し粉や削り節といった乾物や、刻み海苔や塩蔵ワカメといった海藻などタンパク質やミネラルに富んだ海産物を混ぜたもの。 切干大根のように、野菜・山菜・野草・薬草の乾物、野沢菜や高菜といった塩・酢漬物を刻んで包んだり混ぜたもの。これは植物性のミネラルやビタミン類を補給できた。 糒や籾のまま炒った焼米や雑穀を混ぜ込み、カロリー摂取主体の簡易の雑炊ができるようにしたもの。 卵黄や納豆、脱水して小さく切った堅豆腐あるいは高野豆腐や油揚げ、麩などを包み込みこんだもの。これはたんぱく質量をより向上させていた。 シジミやアサリ、小魚などの煮しめ(佃煮や時雨煮も含む)を包んだ総合栄養的なもの。 飛脚玉:富山地域ではとろろ昆布を包む・混ぜるなどした味噌玉がある。 こうした配合は陣中食とも重なる具揃えも多い。このような味噌玉は、地元で取れる食材や保存食品を利用して作られた。時にはそれらの味噌玉を、酢味噌にしたり焼酎を混ぜ込む事で日持ちするよう工夫したものもあった。これらはインスタント味噌汁の原型と見て取れることもできる。
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