基本的な一例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/01 01:49 UTC 版)
ウソスコア発覚の端緒で最も基本的なものは、最少得点の桁で本来ありえない数字が記載されている場合だ。得点の最小単位が50点または100点(=50の倍数)なのに、申請された得点の下2桁が(50の倍数では)ありえない「01~49・51~99」になっているのがその例だ。コンティニューした場合、スコアを一旦0点にリセットし、さらにコンティニューした証として最小単位よりも小さい「1点」を付加するゲームもあるため、完全に嘘と断定できないケースもあるが、そもそもコンティニューで出したスコアは有効な記録ではないため、考慮する必要はほとんどない。 有名な事件としては、『ファミリーコンピュータMagazine』(徳間書店インターメディア)で創刊時から人気のあった「ハイスコアルーム」にて、スクリーンショットを合成した画面写真を送ってハイスコアを申告し、不正が見破られずに掲載された事件が存在する。投稿者のペンネームより「スーパータイガー事件」と呼ばれ、読者がハイスコア写真を検証して指摘した結果偽造が発覚し、スクリーンショットをX1で加工したものと判明した。 また、PS用ソフト『ザナック ネオ』のインターネットランキングにおいて、特定のステージでプレイした場合、通常では達成不可能なスコア(999,999,999点でカンスト)が掲載されたことを受け、販売元のコンパイル(現在は倒産)はインターネットランキング上位入賞者に「ゲームプレイの動画」を提出するよう義務つけるようになったという事件もあった。後にこのハイスコアはプロアクションリプレイによる改造コードを使用して出したものだということが判明している。 先述のように、改造ツールを悪用したスコアコンテスト参加者はディスクシステムの時代から横行し、景品が貰えるコンテスト程その手の参加者が多く見られ、問題となるケースがあったとされる。 例えばSFCで発売された『鮫亀』のハイスコアコンテストではNINTENDO64が景品となっていたが、改造ツールを使ったユーザーによるハイスコアが多かったという。応募のために必要なパスワードで、ハドソン側がツール使用の有無を判別していたようで、該当するユーザーの景品獲得権利は剥奪されたといわれている。 似たケースとして、自社ソフト専用の改造ツールに準ずるソフトを発売していたコナミの一部MSXソフトにも、自社のコンテストにおいてツール使用の判別ができる仕組みの数列表示を採用していた。これはグラディウス2発売直後に行われたハイスコアコンテストで「コナミのゲームを10倍楽しむカートリッジ(10倍カートリッジ)」を使えないようにした措置だった。 2004年発売の『グラディウスV』のスコアコンテストでのツール使用者と思われるランキング入りの指摘があったが、コナミ側の「ユーザーの判断に任せる」旨の発言がユーザーの間で論議・問題となったことがある。こちらも上位ランキング入賞者には景品が贈呈されていた。 これらの問題があるためか、現在ではメーカー主催の家庭用ゲーム機の応募型スコアコンテストにあたるイベントは皆無に等しい。ただし、アーケードゲームのネット通信によるスコア登録の様に不正(スコア改造)の余地がない場合もあるが、上達者による替え玉を使っているケースもあり、その方でも問題となっている。また、『ポケットモンスター』シリーズの対戦イベントにおいては、参加者のセーブデータをチェックする装置で「正規の手段で育てたデータ」か、「改造ツールで改ざんされたデータ」かを判別しなければならない事態になっている(裏ステータスである「性格値」「裏ID(表IDと対応した5桁の数字)」「名前変更フラグ」等をチェックしている)。『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズ』においては『3』以前に不正にカードを複製するコピーカードが問題となり、『3DX』ではコピーカード対策が実施されるだけでなく2009年9月をもって走行距離ランキングを廃止、『3DX+』ではインターネットランキングが開催されなくなり『4』からはパスワードではなくオンライン接続によるランキング参加に変更された。
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