国務次官とは? わかりやすく解説

アメリカ合衆国国務次官

(国務次官 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/10 20:24 UTC 版)

アメリカ合衆国国務次官(あめりかがっしゅうこくこくむじかん、United States Under Secretary of State)とは、アメリカ合衆国国務省の上級官僚のうち、国務次官補の上に位置し、国務副長官の下に位置する者が使用する称号である。

歴史

1919年から1972年までは、国務次官は、国務省の二等官(国務長官の直下)であり、国務長官が不在の場合は国務長官の主席副官、主席補佐官、国務長官代理を務めた。それ以前の二等官は、主席書記官、国務次官補、参事官だった。

1944年以前は、省内の多くの部署が国務次官に直属していた。

1972年7月に制定された外交授権法に基づき、新設された国務副長官によって国務次官が置き換えられた。

役職

その他、国務次官(Under Secretary of State)を称号に含む以下の役職がある。

上記の6人の国務次官のほか、国務長官に助言を与える参事官は、国務次官と法的に同等の地位を保持している。

歴代国務次官

# 氏名 任命 在任期間 大統領 備考
着任 退任
1 フランク・ライアン・ポーク 1919年6月26日 1919年7月1日 1920年6月15日 ウッドロー・ウィルソン
2 ノーマン・デイヴィス 1920年6月11日 1920年6月15日 1921年3月7日 ウッドロー・ウィルソン
ウォレン・ハーディング
[1]
3 ヘンリー・プレイザー・フレッチャー 1921年3月7日 1921年3月8日 1922年3月6日 ウォレン・ハーディング
4 ウィリアム・フィリップス 1922年3月31日 1922年4月26日 1924年4月11日 ウォレン・ハーディング
カルビン・クーリッジ
5 ジョーゼフ・グルー 1924年3月7日 1924年4月16日 1927年6月30日 カルビン・クーリッジ
6 ロバート・エドウィン・オールズ 1927年5月19日 1927年7月1日 1928年6月30日 カルビン・クーリッジ [2]
7 ジョシュア・ルーベン・クラーク 1928年8月17日 1928年8月31日 1929年6月19日 カルビン・クーリッジ
ハーバート・フーヴァー
[3]
8 ジョーゼフ・コットン 1929年6月7日 1929年6月20日 1931年3月10日 ハーバート・フーヴァー
9 ウィリアム・リチャーズ・キャッスル 1931年4月1日 1931年4月2日 1933年3月5日 ハーバート・フーヴァー
フランクリン・ルーズベルト
[4]
10 ウィリアム・フィリップス 1933年3月6日 1933年3月6日 1936年8月23日 フランクリン・ルーズベルト
11 サムナー・ウェルズ 1937年5月20日 1937年5月21日 1943年9月30日 フランクリン・ルーズベルト
12 エドワード・ステティニアス 1943年10月4日 1943年10月4日 1944年11月30日 フランクリン・ルーズベルト
13 ジョーゼフ・グルー 1944年12月20日 1944年12月20日 1945年8月15日 フランクリン・ルーズベルト
ハリー・トルーマン
14 ディーン・アチソン 1945年8月16日 1945年8月16日 1947年6月30日 ハリー・トルーマン [5]
15 ロバート・A・ラヴェット 1947年5月28日 1947年7月1日 1949年1月20日 ハリー・トルーマン
16 ジェイムズ・E・ウェッブ 1949年1月27日 1949年1月28日 1952年2月29日 ハリー・トルーマン
17 デイヴィッド・ブルース 1952年2月7日 1952年4月1日 1953年1月20日 ハリー・トルーマン
18 ウォルター・ベデル・スミス 1953年2月9日 1953年2月9日 1954年10月1日 ドワイト・D・アイゼンハワー
19 ハーバート・フーヴァー・ジュニア 1954年8月18日 1954年10月4日 1957年2月5日 ドワイト・D・アイゼンハワー
20 クリスチャン・ハーター 1957年2月21日 1957年2月21日 1959年4月22日 ドワイト・D・アイゼンハワー
21 ダグラス・ディロン 1959年6月11日 1959年6月12日 1961年1月4日 ドワイト・D・アイゼンハワー
22 チェスター・B・ボウルス 1961年1月24日 1961年1月25日 1961年12月3日 ジョン・F・ケネディ
23 ジョージ・ボール 1961年11月29日 1961年12月4日 1966年9月30日 ジョン・F・ケネディ
リンドン・ジョンソン
[6]
24 ニコラス・カッツェンバック 1966年9月30日 1966年10月3日 1969年1月20日 リンドン・ジョンソン
25 エリオット・リチャードソン 1969年1月23日 1969年1月23日 1970年6月23日 リチャード・ニクソン
26 ジョン・ニコル・アーウィン 1970年9月18日 1970年9月21日 1972年7月12日 リチャード・ニクソン [7]

脚注

  1. ^ 上院休会中の任命。1921年3月3日に上院の承認を受ける。
  2. ^ 上院休会中の任命。1927年2月17日に上院の承認を受ける。
  3. ^ 上院休会中の任命。1929年1月23日に上院の承認を受ける。
  4. ^ 上院休会中の任命。1931年12月17日に上院の承認を受ける。
  5. ^ 上院休会中の任命。1945年9月25日に上院の承認を受ける。
  6. ^ 上院休会中の任命。1962年1月30日に上院の承認を受ける。
  7. ^ 初代国務副長官として再指名

外部リンク


国務次官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/07 07:13 UTC 版)

ティモシー・エンディコット・ワース」の記事における「国務次官」の解説

ワース1992年大統領選挙において、ビル・クリントン大統領候補アル・ゴア副大統領候補支持したクリントンゴア大統領選挙勝利すると、ワース地球規模問題担当国務次官任命された。彼は国務次官を1993年から1997年まで務めた。 彼は難民人口環境科学技術人権麻薬分野で、アメリカの外交政策主導した1994年人口開発に関するカイロ会議参加しアメリカ代表団の団長務めた。また気候変動枠組条約にかかる会議にて交渉主導し京都議定書に対して好意的に取り組んだ

※この「国務次官」の解説は、「ティモシー・エンディコット・ワース」の解説の一部です。
「国務次官」を含む「ティモシー・エンディコット・ワース」の記事については、「ティモシー・エンディコット・ワース」の概要を参照ください。

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