四国堂建立から晩年とは? わかりやすく解説

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四国堂建立から晩年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 14:03 UTC 版)

木喰」の記事における「四国堂建立から晩年」の解説

故郷甲斐国丸畑には安永6年1777年60歳5月天明5年1785年68歳)、翌天明6年1786年69歳)、寛政12年1800年83歳)の4度帰っている。なお、記録には残されていないその後丸畑滞在した可能性指摘されている。 寛政12年9月帰郷は、念願であった回国日本一周)を果たした後で同年10月駿河国から富士川沿いに丸畑へ入る。同年12月には丸畑永寿庵の本尊である五智如来像を制作している。翌寛政13年正月丸畑横手など近在村人依頼丸畑四国建立取りかかる同年3月から四国八十八箇所霊場にちなん八十八体仏のほか弘法大師像や自身像などを含めた90体弱の四国諸仏製作し一部四国堂に安置した享和元年には廻国満願供養碑建立している。四国堂は享和2年1802年2月21日完成し開眼供養が行われている、自身半生回顧した四国心願鏡』を著している。なお、『四国心願鏡』は1924年大正13年6月9日柳宗悦により発見されている。 四国諸仏をはじめ山梨県内残される木喰仏は主に寛政12年から享和2年にかけて制作されたもので、晩年期作風である「微笑仏」の特徴備えていることが指摘される木喰晩年多作した群像であり、像高70センチメートル前後造形的特徴として縁に放射状刻みをもった頭背を持ち荷葉蓮台蓮肉蓮弁)・構成される三部台座には最上部の荷葉に列弁状の彫刻施されている。寛政12年9月15日から10月25日には身延町帯金静仙院滞在し薬師如来像一帯制作している。寛政13年には身延町塩之沢金龍寺では日蓮上人像を制作しており、木喰唯一の日蓮祖師像として知られる柳宗悦四国堂に安置され諸仏木喰丸畑滞在中に制作した88体のうち80体で、これに自身像・大黒天像弘法大師像の三体加えた83体としている。 四国堂は1919年大正8年)に売却され、堂は解体され安置されていた所像も四散した柳宗悦訪れた際には礎石のみが残っていたという。四国堂諸像は半数以上が所在不明となっており、1913年大正13年)に柳宗悦小宮山清三宅で見た木喰仏は、四国堂の旧仏である地蔵菩薩像無量寿菩薩像弘法大師像の三体であった木喰故郷安住することなく85歳してまた放浪の旅出た四国建立以降木喰記録残しておらず、木喰仏背銘からわずかに足跡知られる91歳の1808年文化5年)まで、仏像彫っていたことが遺品からわかっている。文化5年91歳)の時には再び甲斐へ帰国し甲府滞在している。甲府市金手町の教安寺には七観音像を残しているが、これは1945年昭和20年7月6日-7月7日甲府空襲により焼失している。教安寺七観音像は1925年大正14年)に刊行され写真集木喰上人作 木彫佛』によりその像容知られ柳宗悦解説拠れば保存状態悪く、背銘により文化5年4月14日から4月16日制作されたという。記録に残る限り教安寺像が最後造仏とされるその後甲府市善光寺甲斐善光寺には阿弥陀如来図(現存)を書き残したのを最後に記録からは見えない故郷遺族もたらされた紙位牌によれば1810年文化7年6月5日93歳でこの世去ったことになっている木喰故郷である山梨県身延町には、彼を記念して木喰の里微笑館が建てられている。

※この「四国堂建立から晩年」の解説は、「木喰」の解説の一部です。
「四国堂建立から晩年」を含む「木喰」の記事については、「木喰」の概要を参照ください。

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