名古屋移転後の久々利九人衆とは? わかりやすく解説

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名古屋移転後の久々利九人衆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 10:08 UTC 版)

木曾衆」の記事における「名古屋移転後の久々利九人衆」の解説

名古屋移転翌年(寛文八年)千村右衛門正古が隠居願い出たところ、尾張藩ではこれを新規召抱同様と見なして、「無勤功の輩は減ずる」の例を適用して、高200石の内、150石のみ悴の小十郎正任に与えた隠居付けられた九右衛門は「御朱印地で減ぜられるべきものでないのに」と嘆き我らばかり一族の中で減ぜられては面目がないといって父子共に退去してしまった。その翌年同族千村助右衛門重佐に命じて政秀寺父子共にいるのを尋ね出し御預けとなり、知行屋敷共に召上げられてしまった(後に復活し100石を給せらた。) 第二は、寛文八年五月四日山村次郎右衛門宅へ山村清兵衛来て、話すうちに争いとなり、次郎右衛門清兵衛切り伏せ次郎右衛門自身自殺した。これによって両人居屋敷知行久々利残っていた在所屋敷召上げられた。この両人争い原因について記録が無いから分からないが、察する名古屋移転が彼らが初めに考えたことと相違した尾張藩待遇であったからではなかろうか。これについて「岐古今沿革志」は次のように記している。 寛文八年九人衆の内二家(清兵衛次郎右衛門)断絶 慶長五年八月朔日東照公(家康)御朱印木曽奉公人(木曽衆を指す)中へ被下たり 此御朱印先年右衛門様へ被遣之戻り不申 久々里(利)に有之候 右之御朱印有之に付(九人衆は)尾州にて千石上中寄合格式 木曽(甚兵衛) 久々里(平右衛門)御出勤の節は被罷出御両所様(甚兵衛右衛門)の次に並居殿様(尾張徳川家)より御言葉も有之由 御暇万事御両所様に相つづ出申候 其上知行所引籠られ無役 勤は無之 御子息善悪の訳無之手足さへ付き候へば 御両所様へ御頼み家督譲り まことに天下無双楽人て候処 人男は又十分は欠く申ごとく 大分の御知行 先祖餘慶 自然の冥加限りあり 誠は天之通也と申如し尾州御老中成瀬主計殿と申御出頭有之候 山村清兵衛殿千村道止老へ至極懇意ニ付 右の御朱印被懸御目候処 とかく尾州出勤ハバ 外□ 且は立身も可被成と色々だまされ 不残罷出 夫より段々不仕合つづき数年 我ままも不相成 山清兵衛殿 千村二郎右衛門殿 喧嘩以来 只今九人うろたへ申候 -以下略- 右両人喧嘩寛文八年五月四日にて両家断絶という。以上の事件分かるように、名古屋出た九人衆は子孫繁栄とはいかなかったようである。これに対して本家格の山村甚兵衛千村右衛門勝手に行ったからと見放していたかというと、そうではなくそれなりに一族として手をつくしている。次にその例として、八代目甚兵衛(良啓(たかひら))の口上覚を中津川日記(山村家日記)から、略記すると、「同名清兵衛儀の先祖久々利九人之内にて 私先祖と同様木曽に於て忠功の者に御座いますが 今の清兵衛祖父の代に同格千村次郎右衛門喧嘩仕り両家とも断絶しました 次郎右衛門手出しをした方であるが其後御願して仕合能く知行下され現に寄合役を勤めて居ります。当清兵衛別紙の通り(書付なし)未だ御扶持米(何程不明)で相勤めて罷居りますが、出来得れば先祖の勤功を以て減知の内只今頂戴して居ります扶持給高程知行に御振替様に私か御願呉れとの事で御座居ます 六ケ敷い事と存じます別紙認□を御目かけますから御内成し下さいます様御願申上げます」と記されている。清兵衛次郎右衛門両家断絶後年月不明であるけれども両家とも復活したが、次郎右衛門方は先に手出ししたにかかわらず知行貰っている(旧知の内一〇〇石)が清兵衛方は切米取身分であるから、これを知行振替える即ち家格を元の知行取身分にして戴きたい願ったもので、たとえ禄高は少くても元の知行取となって由緒ある家柄回復をと、本家格の甚兵衛良啓より御伺出したのである。 ==当初木曾衆石高== 山甚兵衛良勝 4,600石 山村道祐良候 (良勝の父) 1,300石 山村清兵衛道休 (良勝の弟) 700石 山村八郎左衛門 (良勝の弟) 500石 山村次郎衛門 (八郎左衛門の子) 600千村右衛門良重 4,600千村右衛門 (良重の弟) 300千村助右衛門 (良重の従弟) 700石 原図書800三尾将監長次 500石 馬場半左衛門昌次 1,600石 以上 16,200石余 18

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