合同算術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/25 08:44 UTC 版)
詳細は「合同算術」および「ルジャンドル記号」を参照 代数的整数論で広く用いられる構造として、整数の合同類環 Z/pZ と特にその単数群 (Z/pZ)× がある。このアプローチは合同算術の基礎になっている。p が素数ならば、この単数群は位数 p − 1 の巡回群であり、素数以外の場合でも有限アーベルであることは変わりない。 この構造は、フェルマーの小定理(や、その一般化であるオイラーの定理)のようなディオファントス方程式を解くのに利用できる。フェルマーの二平方定理のデデキントによる証明でも用いられた。 有限アーベル群上の調和解析もまた数論に多くの応用を持つ。それらはガウスやルジャンドルらのような数学者が示した結果の現代的定式化に相当する。ルジャンドル記号はこんにちでは巡回群(したがって有限かつアーベル)の {−1, 1} に値をとる指標と考えられる。ガウス和やガウス周期(フランス語版)もそれらを計算可能にする有限アーベル群の指標を用いて表すことができる。そのような方法は平方剰余の相互法則の証明の基本である。 ディリクレはガウスとルジャンドルの予想「既約合同類群 (Z/pZ)× の各類は無限個の素数を含む」に着目した。オイラーはオイラー積に対応させる一つのよい方法を考案したが、素数はすべて一つの類に属するものと考えられた。ディリクレは調和解析を用いて、こんにち算術級数定理と呼ばれるこの定理を証明し、ディリクレによる成果は解析数論の礎となった。
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合同算術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 11:57 UTC 版)
「有限可換群上の調和解析」の記事における「合同算術」の解説
詳細は「合同算術」を参照 歴史的には算術において初めて指標が使われた。ルジャンドル記号は指標の例のひとつであり、これは有限体 Fp = Z/pZ の単数群上で定義されている。ここで Z は整数環であり、p は奇素数である。 これはガウス和やガウス周期の計算に使われた。ルジャンドル記号は平方剰余の相互法則を証明する基礎である。
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合同算術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 23:03 UTC 版)
最大公約数の計算において、合同式の除法の計算を減らすため、単位分数は重要な役目を果たす。具体的には、法を y とし、値 x で除算をしたいとする。x で割るためには、xとyは互いに素でなければならない。次に、最大公約数のための拡張ユークリッドの互除法(英語版)により、 a x + b y = 1 {\displaystyle \displaystyle ax+by=1} を満たす a, bが見つかる。それから、 a x ≡ 1 ( mod y ) {\displaystyle \displaystyle ax\equiv 1{\pmod {y}}} が分かる。あるいは同じことであるが、 a ≡ 1 x ( mod y ) {\displaystyle a\equiv {\frac {1}{x}}{\pmod {y}}} である。従って、(y を法として)x によって割るためには、代わりに、a を掛ければよい。
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