古生物学におけるミッシングリンクとは? わかりやすく解説

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古生物学におけるミッシングリンク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 02:25 UTC 版)

ミッシングリンク」の記事における「古生物学におけるミッシングリンク」の解説

古生物扱う分野において、ミッシングリンク失われた環/鎖)とは、進化途上位置する発見されていない中間形の化石のことを指す。ただし学術用語ではない。学術的には「未発見の中間型化石」などと呼ぶ。 通常古生物化石進化過程のうちの一部分しか発見されず、ゾウウマのように各進化段階多く化石発見され進化様子はっきりしているものは例外的である。生息した時代が古い種は化石発見されにくく、ミッシングリンクになりやすい。一方クジラコウモリのように、比較時代新しい種でも、その属する綱(この場合哺乳綱)の基本型から大きく外れた形態のものは、両者をつなぐ中間的な形の化石がほとんど出ずミッシングリンク生じる例が多い。 これは往々にして進化論疑問点ないし急所として反進化論者の攻撃対象になる。それに対す一つ反論は、「陸棲生物水棲生活や飛翔生活に適応するなどの大きな進化は、地理的条件などによって隔離され比較小さな集団内で起こり新し適応的遺伝形質短期間集団全体広がる。そのため、変化した系統元になった系統接点となる種の化石個体数生息した地域・時期限定されるので発見されにくい」というものである。 ある生物中間型化石が見つかっていないから、またある生物断片的な中間型化石いくつか見つかったからという理由で、進化論全体妥当性判断することはできない進化論証拠物件一つである中間型化石も、他の分野科学証拠物件と同様、科学的方法で(この場合統計的な有意性という観点で)扱われるべきである。 人類類人猿の中から500600万年前に分岐して直立二足歩行するように進化した考えられている系統であるが、分岐直後については化石証拠乏しくミッシングリンクとされている。また、どのような環境適応して進化の途についたのかも諸説あり結論を得るには至っていない。ダーウィン進化論発表した1859年当時は、進化の過程裏付けるサル人類の間の中間種化石発見されていなかった。ダーウィンは、1871年発表した著書の中で「将来、必ずヒトサルを結ぶミッシングリンク発見される違いない」と述べており、その後の発掘調査によって猿人アウストラロピテクス)、ジャワ原人北京原人ホモ・エレクトス)、ネアンデルタール人クロマニヨン人などの化石人類発見されている。20世紀末には分子生物学進歩により、人類500 - 600万年前頃にチンパンジー祖先分岐した可能性示唆されており、またこの時期に近い時代のものと推定されるオロリンサヘラントロプスなどの化石発掘されている。

※この「古生物学におけるミッシングリンク」の解説は、「ミッシングリンク」の解説の一部です。
「古生物学におけるミッシングリンク」を含む「ミッシングリンク」の記事については、「ミッシングリンク」の概要を参照ください。

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