たんばん‐ほうしき〔‐ハウシキ〕【単板方式】
読み方:たんばんほうしき
1CCD
別名:単板方式
1CCDとは、デジタルカメラなどにおいて画像を得る方式のうち、光を感知するCCD(電荷結合素子)の各素子にそれぞれ単色のフィルタをかけ、全体として色の再現を行う方式のことである。
CCDは光量を感知する機構であり、それ自体が色を感知する仕組みを持たないため、特定色のフィルタをかけることによって色の感知を行っている。1CCDの場合、それぞれのCCDの素子は単色のフィルタがかけられており、フィルタ色が異なる隣の素子とデータの相互補完を行うなどして、全体での色の再現を行っている。色情報の再現性は比較的低いが、低コストで簡易に色を再現できる。
1CCDに対して、1画素につきRGB(赤、緑、青)のそれぞれの色情報を取得する方式は3CCDと呼ばれる。3CCDは1CCDの3倍の素子を必要とするため、コストがかかるが、それぞれの画素がカラーで再現されるため全体として高い再現性を得ることができる。
単板方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 01:11 UTC 版)
「CCDイメージセンサ」の記事における「単板方式」の解説
CCDイメージセンサそのものには、ほかの撮像管や固体撮像素子と同様、色の識別能力はない。一般的なCCDの波長ごとの感度特性(分光特性)はおおむね300nm~800nmでゆるやかな山型のピーク特性を持ち、可視光範囲をカバーしている。従って、カラー撮影を行うためにはカラーフィルタにより光の三原色に色分解を行う必要がある。三原色分解には加色法による方法と減色法によるものがあり、原理的には後処理の単純な加色法は色再現性に優れ、光通過量が多い減色法は感度に優れるとされるが、素子レベルの性能や後述の色処理技術による差異もあるため、製品レベルでの比較ではその差が顕著ではない。 カラーフィルタのマスクパターンにもいくつかの方法が考えられる。まず、LCDなどの表示素子のように、正方形に敷き詰められた各画素に対してRGBそれぞれの受光部を配置する方法が考えられる。画像データなどの、各ピクセル毎に色の値があるモデルと整合性が良いが、各受光部が細長くなり、また3倍のピッチで微細構造を作り込まねばならず、製造上よろしくない。 一般に固体撮像素子では受光部毎にマイクロレンズを置くので、各受光部は縦横比を1とするか、それに近いことが望ましい。従って正方形を敷き詰めた上にバイヤー配列(Bayer arrangement)のフィルターを掛けるという手法が一般的である。 バイヤー配列では、CCDの総画素数Nに対して、緑の解像度はN/2、赤および青の解像度はN/4になるため、各画素毎に周辺の画素の出力を用いて補間演算を行うことによりN個のRGBの組を作り出している。補間演算の方式により画質が影響を受けるため、各カメラメーカーは独自に処理方法を考案している。ここで、緑の画素を2倍設けているのは、人間の眼の分光感度が緑付近をピークとしており、緑の解像度が見かけ上の解像度を向上させるためである。 この他、富士フイルムのスーパーCCDハニカムやその他のパターン(参考:英語版)、またフィルタではなく深さにより色を識別するFoveonの方式などがある。
※この「単板方式」の解説は、「CCDイメージセンサ」の解説の一部です。
「単板方式」を含む「CCDイメージセンサ」の記事については、「CCDイメージセンサ」の概要を参照ください。
- 単板方式のページへのリンク