劉暁波のノーベル平和賞受賞
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「中国民主化運動」の記事における「劉暁波のノーベル平和賞受賞」の解説
2010年に運動家の劉暁波がノーベル平和賞を受賞したことをきっかけに再び民主化運動が再燃した。 2010年10月8日、劉暁波のノーベル平和賞受賞が発表された。ノルウェー・ノーベル委員会は、劉暁波の受賞理由は「中国における基本的人権のために長年、非暴力的な闘いをしてきた」ことで、劉暁波への授与の決定は有罪確定時の今年2月には「不可避の状況になっていた」こと、選考は全会一致であったことなどを発表した。 中国政府による抗議と対抗措置は受賞発表直後から開始され、中華人民共和国外交部は「(劉の受賞は)ノーベル平和賞を冒涜するもので、我が国とノルウェーの関係に損害をもたらす」と批判した。更に中華人民共和国政府は在北京のノルウェー特命全権大使に対して劉のノーベル平和賞受賞に強く抗議を行った。また中華人民共和国の国内でノーベル平和賞授与決定を放映中のCNNやNHKワールドのニュース番組が遮断され、その後もインターネット上のメールや検索などの遮断が続いていると報道された。翌9日、中国各誌は授与を批判する中国外務省報道局長の談話を報道する形で間接的に報道し、人民日報系の環球時報は「ノーベル平和賞は西側の利益の政治的な道具になった。平和賞を利用して中国社会を裂こうとしている」と批判した。 受賞直後、海外メディアが自宅に住む妻劉霞にインタビューを試みたが、現地公安当局によって厳しく規制線がはられており、劉霞自身も電話インタビューに応じた直後、電話回線が通じなくなっており、事実上当局による軟禁状態にある。 「中国のネット検閲」も参照 また世界各国での受賞への賛同意見に対し中国外務省は定例会見で「中国への内政干渉は許さない」、「現状で、中国の関係部門がノルウェー政府との協力推進を望まないことは理解できる」、「劉暁波は犯罪者だ。彼に平和賞を与えることは中国国内で犯罪を奨励することにほかならず、中国への主権侵害でもある」と主張した。 2010年10月21日には劉暁波の釈放を求める署名活動を行っていた崔衛平北京電影学院教授が拘束された。 10月29日には、ノーベル賞の歴代受賞者により服役中の劉暁波の釈放を求めるグループが結成されダライ・ラマなどが参加していると報道された。 英国デーリー・ニューズ紙によると、2010年に開催された第60回ミス・ワールド大会では、開催国である中国側から選考委員に対して「ミス・ノルウェーは低い点に抑えるよう」との露骨な圧力がかけられ、本命だったミス・ノルウェーのマリアン・バークダルは、5位にも入ることができなかった。これはノルウェーが中国の民主活動家である劉暁波にノーベル平和賞を授与したことに対する対抗措置であるといわれている。
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劉暁波のノーベル平和賞受賞
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「六四天安門事件」の記事における「劉暁波のノーベル平和賞受賞」の解説
2010年10月8日、劉暁波のノーベル平和賞受賞が発表された。ノルウェー・ノーベル委員会は、劉暁波の受賞理由は「中国における基本的人権のために長年、非暴力的な闘いをしてきた」ことであると発表した。また、劉暁波への授与の決定は「有罪確定時の今年2月には不可避の状況になっていた」こと、「選考は全会一致であった」ことなどであると発表した。劉暁波は、「この受賞は天安門事件で犠牲になった人々の魂に贈られたものだ」と語り、涙を流したとされる。
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