劇場公開後
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「ショーシャンクの空に」の記事における「劇場公開後」の解説
期待外れの興行成績だったにも関わらず、1995年にワーナー・ホーム・ビデオはビデオレンタルにあたって、リスクをよく承知した上でアメリカ全体で320,000本を出荷した。本作はこの年にレンタルされた作品の中で上位にランクインした。肯定的なおすすめ評やリピーター、また男女両方の視聴者に受け入れられたことが、この成功の要因だと考えられている。 テッド・ターナーのターナー・ブロードキャスティング・システムが1993年にキャッスル・ロックを買収したことで、本作のケーブル放送権は、テッド・ターナー傘下のTNTが獲得した。グロッツァーによると、興行成績が悪かったためにTNTは本作を非常に安く放送することができたが、それでもスポンサーには高額な広告料を請求できたという。映画は1997年6月から同局で定期的に放映された。テレビ放映は記録的な数字を叩き出し、興行成績が振るわなかった本作が文化的現象になった背景には何度も放映されたことが不可欠であった。ダラボンは「誰もこの映画のことを知らなかったのに、その年のアカデミー賞の放送では、この作品を7回も取り上げていた」と、アカデミー賞のノミネートが映画の成功の転機になったと考えている。1996年、『ショーシャンクの空に』の権利は、親会社のタイム・ワーナーとターナー・ブロードキャスティング・システムの合併に伴い、ワーナー・ブラザースに移った。 2013年までに本作は15のベーシックケーブルネットワークで放映され、この年の放映時間は計151時間を占めて『スカーフェイス』(1983年)に匹敵し、『ミセス・ダウト』(1993年)に次ぐ記録であった。Spike、Up、Sundance TV、Lifetime channelsの各チャンネルでは18歳から49歳までの成人を対象とした映画の中で、上位15%に入っていた。主に男性キャストで構成されているにもかかわらず、女性視聴者をターゲットにしたOWNネットワークでも最も視聴された映画であった。2014年のウォール・ストリート・ジャーナルは、興行収入、家庭用メディアの売上、テレビライセンスからスタジオが取るマージンを計算し、本作が推定1億ドルの収益を上げているとした。当時、ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントの執行副社長兼ゼネラルマネージャーであったジェフ・ベイカーは、ホームビデオの販売で約8000万ドルを稼いだと述べている。本作のテレビライセンスの財務状況は不明だが、2014年にワーナー・ブラザースの現役および元幹部が述べるところによれば、本作が計15億ドルの価値を持つスタジオの過去作品群の中で最も価値の高い資産の一つだったとしている。同年、ガントンは10周年を迎えた2004年にはまだ6桁の残留金を得ており、公開から何年も経った今でも異例とされる「相当な収入」を得ていたと語っている。
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