テレビと映画の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:56 UTC 版)
テレビを取り巻く環境はテレビ映画がお茶の間に入った頃に比べて全く変化した。 テレビが開局された当時は映画館の入りが悪くなるとして、テレビを脅威として見る向きと、テレビを何とか有効に使えないかと模索する向きと、映画がテレビを取り込んでしまうことに警戒する向きがあった。この逆に映画を警戒する考え方は行政の側にあって、前述の独占禁止法で製作と興行部門を切り離すことで映画会社の勢いを削ごうとした政府の意図があったのでテレビに対しても映画会社の影響を排除しょうとした。そのために映画とテレビは対立する時期があったが、やがて有効な使い方として模索するところから、映画界にとってはテレビは自らの映像ソフトの重要な供給先であることに注目した。それはテレビが開始されてすぐに戦前からのB級西部劇のスターであったウイリアム・ボイドがその作品「キャシディ」シリーズを自ら権利を買い取り、戦後にそれらの作品をテレビに供給してシリーズで放送して成功したこともあった。その後はB級映画を作り直したり子ども向けの番組であったりしたが、やがて大人向けの作品を大手映画会社が製作するようになってから、今度はテレビでヒットした作品を再編集して劇場用映画にし直すことも行い、やがてTVムービーで映画会社はテレビという媒体を使って複合メディアに同時に対処する新しいビジネス戦術を磨いていった。 そして映画の前宣伝をテレビで周到に大規模に行い、映画館での上映の後にはテレビで放映し、2次的や3次的使用を視野に多角的戦略を立て、TVムービーもテレビで放映された後に、すぐに二番館での公開上映や海外での初公開や販売も戦略の中で行うことになった。これは製作した映画がテレビ用でも劇場用でもすでに同じ映像ソフトであることを示している。
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テレビと映画の関係
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日本の場合は、アメリカほどテレビと映画の間でその役割や機能が明確に分けられている訳ではない。すでにテレビドラマが全てビデオカメラであり、フィルム撮影が映画であることと、映画製作はテレビ局と映画会社が入る製作委員会方式が主流になり、劇場公開後にテレビで放映し、さらにビデオ化して2次的・3次的利用を進める戦略を立てている。 そうすると、もはやテレビ映画というジャンルは現存しない、狭義に解釈すれば、テレビ創成期の1950年代から1980年代にかけてあったものであると見る向きもあり、アメリカでは2次利用が出来るTVムービーやミニシリーズを除くと、1950年代から1960年代まであったTVシリーズが歴史に残る「テレビ映画」のジャンルであったという見方が可能である。
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