剣道形に対する評価とは? わかりやすく解説

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剣道形に対する評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 06:07 UTC 版)

日本剣道形」の記事における「剣道形に対する評価」の解説

内藤高治 剣道の形は申すまでもなく、古来、各流においてその流祖ひとびと実地の上より研究研究いたしていずれもその理に適合いたしたる形でありますから、こんにち別にあらたに形を制定する要はないのでありますが、ご承知のごとく剣道中等程度学校に、正課として課せらるることにあいなりたる以上は、その程度において課すべき適度の形を制定するは当然必要のことと認めまして、武徳会本部高等師範協議結果、形制定につき主査五名選抜いたし、全国より十八名の委員をあげて、主査員の立案したるのがすなわちこの帝国剣道形でございます。しかし、かくのごとき形ができました以上は旧来各流にあるところの形は不用と申すしだいではなく、まったく中等程度教授適するまでの形であります。 — 『月刊剣道日本1999年8月123頁、スキージャーナル 高野佐三郎 剣道の形は剣道技術中最も基本的なるものを選みて組み立てたるものにして、之により姿勢正確にし、眼を明かにし、技癖を去り太刀筋正しくし、動作機敏軽捷にし、刺撃正確にし、間合知り気位高め気合を練る等甚だ重要なものなり初めよ道具着け互角試合試み勝負を争ふ時は姿勢動作乱し気合間合を測らず刺撃正確ならずして多く悪癖生じ上達遅し故に昔は必ず先づ形より入り試合到る順序となせり。故に基本動作習熟する至れ適宜に形を交へて教授するを可とす。形を演ずるに当りては充分に真剣対敵気合込め寸毫油断なく、一呼吸と雖も苟もせず、剣道法則に従ひ確実に演練すべし。形に重んずべきは単に其動作のみならず実に其精神にして、気合充実せず精神慎重を缺かば如何に軽妙に之を演ずるとも一の舞踊体操に過ぎざるのみ。 — 高野佐三郎著『剣道中山博道 今日各流の存在が全く無視され竹刀術の優劣のみが表道具となってきたのは時代流れ致し方ないとしても、この反面流派絶やさぬよう護持精進している人々があることも忘れてならないこれ等の人の気持ち充分考えられて、竹刀側も何とかこれに近づくように努め必要がある少なくとも錬・教・範士は年数ある程度苦心をした者であるから、全くの形なしと言われるようであってはどう考えてもいけない。竹刀競技絶対今日にあってかくの如く流派のことのみをいうのは誤りであるのかも知れないが、武道なり剣道なりの名称がある以上、むしろ知らないほうが誤りというべきではあるまいか。現在行われている大衆形を剣道形として唯一無二採用し三日間位の練習付け焼刃受験の手段に使用その後はわれ関せずとするのが大部分現状では、まことに手のほどこしようがない。 — 堂本昭彦『中山博道剣道口述集』、スキージャーナル 好村兼一 『形』という言葉から殆どの読者連想するのは『日本剣道形』ではないだろうか。もしそうだとすれば、実はそこも私が問題視する点なのであるそれ程までに『日本剣道形』が聖典視されているところに剣道対す考え狭くなって行く大きな原因一つがあると思われる。なるほど『日本剣道形』の前身明治44年剣道中学校の正科として取り入れられたための必要性から、時の大家集まって作り上げた素晴らしいものに間違いなかろうが、それだけ習って『形』の全てはそれで良し、としているところに問題がある。(中略)『日本剣道形』を軽視するつもりは毛頭ないが、個人的な印象では、それは古流奥深い魅力対等するものではないよう気がする。ただ『日本剣道形』が古流への導入部としての大きな役割果たし古流竹刀剣道をつなぐ位置にあることは確かだろう。 — 『月刊剣道日本1998年2月号40

※この「剣道形に対する評価」の解説は、「日本剣道形」の解説の一部です。
「剣道形に対する評価」を含む「日本剣道形」の記事については、「日本剣道形」の概要を参照ください。

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