共通参照レベル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 10:00 UTC 版)
「ヨーロッパ言語共通参照枠」の記事における「共通参照レベル」の解説
2001年2月に Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment が出版され、各レベルの細かい定義が記載されている。下記表はそれに基づく表。 2018年2月に改定され、CEFR Companion Volume with New Descriptors ではA1~C2までの6段階を基本としつつ、Pre-A1, A1, A2, A2+, B1, B1+, B2, B2+, C1, C2, Above C2 の11段階に区分している。各レベルの定義なども細かく改定された。 各レベルの概要(2001年版)レベル群レベル群名レベルレベル名説明A基礎段階の言語使用者A1学習を始めたばかりの者・初学者具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることもできる。 自分や他人を紹介することができ、どこに住んでいるか、誰と知り合いか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりできる。 もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助け船を出してくれるなら簡単なやり取りをすることができる。 A2学習を継続中の者・初級者ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。 B自立した言語使用者B1習得しつつある者・中級者仕事、学校、娯楽で普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要点を理解できる。 その言葉が話されている地域を旅行しているときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。 身近で個人的にも関心のある話題について、単純な方法で結びつけられた、脈絡のある文を作ることができる。 経験、出来事、夢、希望、野心を説明し、意見や計画の理由、説明を短く述べることができる。 B2実務に対応できる者・準上級者自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的かつ具体的な話題の複雑な文の主要な内容を理解できる。 お互いに緊張しないで母語話者とやり取りができるくらい流暢かつ自然である。 かなり広汎な範囲の話題について、明確で詳細な文を作ることができ、さまざまな選択肢について長所や短所を示しながら自己の視点を説明できる。 C熟達した言語使用者C1優れた言語運用能力を有する者・上級者いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文を理解することができ、含意を把握できる。 言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。 社会的、学問的、職業上の目的に応じた、柔軟な、しかも効果的な言葉遣いができる。 複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細な文を作ることができる。 その際、文を構成する字句や接続表現、結束表現の用法をマスターしていることがうかがえる。 C2母語話者と遜色のない熟練者聞いたり、読んだりしたほぼ全てのものを容易に理解することができる。 いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構成できる。 自然に、流暢かつ正確に自己表現ができ、非常に複雑な状況でも細かい意味の違い、区別を表現できる。
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