全世帯に布マスク2枚を配布「アベノマスク」も参照
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 14:34 UTC 版)
「新型コロナウイルス感染症対策本部」の記事における「全世帯に布マスク2枚を配布「アベノマスク」も参照」の解説
2020年(令和2年)4月1日の第25回会議で、本部長の内閣総理大臣安倍晋三は、緊急経済対策の一環として全世帯に布マスク2枚を配布する、と表明した。この対策は、自由民主党や公明党など与党が要求したものではなく、自由民主党政務調査会や公明党政務調査会など与党政策部会に諮ってない。自由民主党政務調査会長の衆議院議員岸田文雄が「突然出てきてびっくりした。事前に聞いていなかった」と発言するなど与党議員からも懐疑的な意見が挙がり支持者から批判された。国外でもFOXニュース、ブルームバーグ、CNNなどが報じた。総理大臣官邸に勤務する経済官庁出身官僚が「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」と安倍総理大臣に進言し、2020年3月初旬に全世帯配布を検討したが配布手段や予算規模などの課題に加えて「そもそも国民は布マスクを使っているのか」と根本的な疑問から廃案となった。4月に突如復活して4月9日に副本部長の内閣官房長官菅義偉は、布マスクの単価は200円程度で、配達費用とあわせて2020年度(令和2年度)予算の予備費と同年度補正予算から合計466億円を投じる、と正式発表した。世界保健機関は、新型コロナウイルス感染症に「布マスクの使用を推奨しない」。布マスクは、表面の間隙がウイルスの径よりも大きく不織布マスクと異なりフィルターがないが、感染者が装着した場合に体液飛沫の拡散を抑制する可能性があると指摘する者もいる。欧州の疾病対策センターは、医療用マスクの供給が停滞して医療機関に十分に供給されていない状況で市民の布マスク利用は検討される、としている。日本医師会会長の横倉義武は、「ウイルス防止の役割はあまりない」と指摘しつつ「国民の安心をつくるということではそれなりの効果はある」と説明した。総理大臣官邸の官僚らにとって酷評は想定外で、「アベノマスクと言われていますが」と質問された警察庁出身の内閣官房副長官杉田和博は、記者に「それは君たちが言っているんだろ」と応対した。のちに、通商産業省出身の内閣総理大臣秘書官佐伯耕三が発案したと報じられた。
※この「全世帯に布マスク2枚を配布「アベノマスク」も参照」の解説は、「新型コロナウイルス感染症対策本部」の解説の一部です。
「全世帯に布マスク2枚を配布「アベノマスク」も参照」を含む「新型コロナウイルス感染症対策本部」の記事については、「新型コロナウイルス感染症対策本部」の概要を参照ください。
- 全世帯に布マスク2枚を配布「アベノマスク」も参照のページへのリンク