位相空間論とは? わかりやすく解説

位相空間論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 14:46 UTC 版)

位相空間論(いそうくうかんろん、: general topology)とは、位相空間の性質やその上に定義される構造(位相的構造)を研究対象とする数学の分野である。一般トポロジー、点集合トポロジー(point-set topology)などの名称で言及されることもある。

位相幾何学の多くの分野が多様体単体的複体のような幾何学的対象の位相的構造を研究するのとは対照的に、病的なものも含めた一般の位相空間を扱い、包括的な理論を形成するのが位相空間論の主目的である。

基本的な定義

位相、あるいは位相空間集合 X とその開集合系とも呼ばれる部分集合 Σ の組 (X, Σ) として与えられる。ここで、Σ の元は X開集合と呼ばれ、三つの公理

  1. 開集合の(任意濃度の)合併もまた開集合である。
  2. 開集合の有限個の交叉もまた開集合である。
  3. X および空集合 ∅ は開集合である。

を満足する。

歴史

一般位相の研究はいくつかの流れを取りまとめる形で始まった。主なものは

などが挙げられる。分野としての位相空間論は1940年頃には成立しており、それにより例えば連続性に関する直観の殆どを、数学の各分野で応用することができるようなものとして、技術的にふさわしい形で捉えることができるようになった。

研究対象

もう少し詳細に、位相空間論における基本概念の定義とそれらに関する定理やその証明について述べる。基本概念としては

などがある。

他にもより進んだ概念が現れるが、数学のほかの分野への言及なしに、これらの基本概念に直接的に関係するのがふつうである。集合論的位相幾何学 (set-theoric topology) は、そういった概念が集合論に実質的な関係を持つのはいつかというような問題の研究がつきものである。

位相幾何学のほかの主要な分野には代数的位相幾何学、幾何的位相幾何学、微分位相幾何学などがあるが、一般位相幾何学はその名称が示唆するように、それらの分野に対する共通の基盤を与えるものである。

点集合位相幾何学の重要な変形版が非点集合的位相幾何学 (pointless topology, point-free topology) で、これは点集合を基礎とする点集合位相幾何学と異なり、や特に枠と場所圏論的研究を通じた位相的概念の構築を行うものである。

位相空間論の記号表

以下、XY などは集合を表す。

記号 意味 解説

参考文献

位相空間論の標準的な教科書として:

The arXiv subject code is math.GN.


位相空間論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/18 00:35 UTC 版)

射影 (集合論)」の記事における「位相空間論」の解説

添字 i ∈ I に対す集合 Xi位相空間であるとき、デカルト積 XI 上の積位相全ての射影 πj を連続にする最も弱い位相英語版)(開集合が最も少な位相)をいう。このとき、UjXj開集合であるときの円筒集合 π −1j (Uj) 全体の成す集合が、積空間 XI の準開基英語版)を成す。積空間を以下のような圏論的直積普遍性によって特徴づけるともできる: 積位相空間の普遍性 任意の位相空間 Y と連続写像の族 fj: Y → Xj (j ∈ I) の組が与えられれば、一意的な連続写像 f: Y → XI存在して πj ∘ f = fj任意の j に対して成立する逆に与えられ写像 f: Y → XI連続ならば、任意の射影 πj ∘ f は連続である。連続性加えて任意の射影 πj ∘ XIXj開写像、すなわち積空間 XI の各開部分集合 W ⊂ XI射影像が Xj開集合となる。ただし、逆は成り立たない: すなわち積空間部分集合 W ⊂ XI射影 πj: W → Xj がすべて開でも、W は XI において開とは限らない射影 πj: XIXj一般に完備でもない

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