京都・大阪2010
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「ミシュランガイド」の記事における「京都・大阪2010」の解説
東京、香港・マカオに次ぐアジアにおける3地域目として、『ミシュランガイド京都・大阪2010』(英語版・日本語版)が2009年(平成21年)10月16日に出版された。レストランは3つ星7軒、2つ星24軒、1つ星116軒の評価を受け、また、東京版と同じく掲載レストラン147軒すべてに星が与えられた。掲載店はほとんどが日本食レストランで、京都市では97%、大阪市では82%と、東京の7割弱に比べてかなり高い割合となっている。 これに加え、ホテル34軒、さらに日本ならではの宿として、旅館22軒(うち3軒(2つ星1軒、1つ星2軒)が料理も評価され星も獲得)、合計203軒が掲載された。旅館の評価マークにも独自のものが用いられた。ミシュランガイド総責任者ジャン=リュック・ナレは、京都では伝統を受け継ぎ発展させてきた料理店が数多く選ばれ、大阪では才能溢れる新進気鋭のシェフたちの創造性と、独創性に溢れる料理を評価したと語っている。 調査 2007年(平成19年)秋より、調査員によって調査が開始された。調査対象は約1,000軒。 掲載拒否論争 当初、京都では多くの老舗料理店が掲載を拒否していると新聞や雑誌などで報じられた。20軒(京都15軒、大阪5軒)が掲載拒否したが、ミシュランは掲載を強行、店舗の写真は掲載されず、写真が省かれたり、あまり関係のない写真が添付された例もあった。 一方、『週刊文春』にミシュランへの掲載を拒否するとのコメントを掲載された「菊乃井」店主の村田吉弘は、「週刊文春の記事はまったく本意ではなく、掲載は大歓迎であり、掲載されることによって起こるかも知れない心配面の部分だけを誇張して書かれた」と発言している。また、掲載拒否と噂の流れた「京都吉兆」総料理長の徳岡邦夫は「オファーがあったときに断ったのは事実だが、それは吉兆グループの不祥事が理由であって掲載拒否ではない。次にオファーがあったときはぜひとも受けたい」と発言している。一方、「瓢亭」当主の高橋英一は「星の数の増減で店が左右されるのは心配だ」とミシュランへの掲載を断っているが、3つ星で掲載されている。 ナレは会見にて、掲載拒否を表明している店に対して「店の売り上げが伸びるのに残念なことだ。評価されたくなければ違う仕事をすべきだ」と批判している。 2010年(平成22年)3月、3つ星と認定された割烹料理店でノロウイルスによる食中毒が発生した。日本ミシュランタイヤ広報部によると、評価対象店が食中毒を起こしたことがあるかどうかは把握しておらず、2011年版に該当店を掲載するかどうかについては、店の対応と監督官庁の判断を見たうえで決定するとしている。ただし、基本的にガイド掲載店は翌年追跡調査されるのが慣例で、これまで3つ星を取った店が翌年の号から消えたことは休業以外にはなく、考えられないとしている。
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