井上貴博 (政治家)とは? わかりやすく解説

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井上貴博 (政治家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/30 05:11 UTC 版)

井上 貴博
いのうえ たかひろ
財務大臣政務官の就任に際して公表された肖像写真
生年月日 (1962-04-02) 1962年4月2日(62歳)
出生地 日本 福岡県福岡市博多区
出身校 獨協大学法学部法律学科
所属政党 自由民主党麻生派
親族 祖父・井上吉左衛門(福岡県議会議員)
父・井上雅實(福岡県議会議員)
公式サイト 井上たかひろ公式サイト

選挙区 福岡県第1区
当選回数 5回
在任期間 2012年12月19日[1] - 現職

選挙区 福岡市博多区選挙区
当選回数 3回
在任期間 2003年 - 2012年
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井上 貴博(いのうえ たかひろ、1962年昭和37年〉4月2日 - )は、日本政治家衆議院議員(5期)、衆議院国土交通委員長

財務副大臣財務大臣政務官財務大臣補佐官福岡県議会議員(3期)などを歴任した。

経歴

福岡県福岡市博多区中洲に生まれる。祖父、父ともに福岡県議会議員を務めていた[2]福岡市立冷泉小学校(現・福岡市立博多小学校)、福岡市立博多第二中学校(現・福岡市立博多中学校)、西南学院高等学校獨協大学法学部法律学科卒業[3][4][5]

2003年4月、祖父・父の地盤を引き継ぎ[2]福岡県議会議員選挙に博多選挙区から立候補し初当選。その後、2007年2011年と連続3期当選。

2012年、任期半ばで県議会議員を辞職し、第46回衆議院議員総選挙自由民主党公認で福岡1区から出馬。当初、自民党福岡県連は古賀誠秘書の新開裕司を公認候補としていたが、最高顧問の麻生太郎がこの決定に難色を示した[6]。そのため、党執行部内で再検討が行われ、最終的に総裁安倍晋三が井上の擁立を決めた[6]。そのため、「安倍チルドレン」と呼ばれる[7]

福岡1区は小選挙区制が導入された1996年以降、5期連続で民主党松本龍が議席を確保している民主王国だったが、環境大臣内閣府特命担当大臣(防災担当)などを務めた前職の松本龍を破り初当選[8]

2014年第47回衆議院議員総選挙では新開との公認争いで党内が分裂し、最終的に両者が無所属で福岡1区から立候補した。同選挙で井上は新開や民主党元職の山本剛正を抑え再選、自民党の追加公認を受けた[9]

2017年第48回衆議院議員総選挙で3選[10]

2018年9月、麻生太郎財務大臣より、財務大臣補佐官に任命された。2019年に福岡市で開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議の準備を主に担当する[11]

2019年9月、 第4次安倍第2次改造内閣財務大臣政務官に就任[12]

2020年10月、自民党財政・金融・証券関係団体委員会副委員長。

2021年10月31日の第49回衆議院議員総選挙で4選。

2024年10月27日の第50回衆議院議員総選挙で5選[13]。同年11月28日、衆議院国土交通委員長に就任[14]

政策

不祥事

報道規制発言問題

2015年6月25日、自民党内の勉強会文化芸術懇話会において、「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、広告の提供(スポンサー)にならないということが一番(マスコミは)こたえる」などと述べた[19]。同27日、自由民主党幹事長谷垣禎一は、同党本部で記者会見し、同発言を行った井上を厳重注意とした他、同様に問題発言を行った長尾敬大西英男を厳重注意とし、さらに同会代表の木原稔自民党青年局長を同日付で更迭し、1年間の役職停止処分とした[20]

収支報告書記載漏れ問題

2012年の総選挙時に受領した寄付金1300万円を、選挙運動費用収支報告書に記載していなかったことが、2015年7月3日に発覚した[21][22]公職選挙法は、選挙にかかったすべての収支を報告書に記載するよう義務付けている[21][22]。井上の事務所は取材に対し「自民党本部から受け取ったお金で、選挙費用に使ったが記載を忘れてしまった。外部の指摘で判明した」などと説明し、福岡県選挙管理委員会に修正を届け出た。井上の事務所によると、1300万円は投開票日6日前に、党本部から井上が代表を務める党福岡県第1選挙区支部に入金されたもので、支部は同日、選挙関係費として井上に全額を寄付した。実際には1300万円のうち764万円余を選挙運動費用として使い、残る535万円余は金庫に保管していた。事務所の担当者は、「535万円余は(判明した2015年7月)3日、支部に寄付(返金)した」と話している[21]

人物

所属団体・議員連盟

選挙歴

当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
2003年福岡県議会議員選挙 2003年4月13日 41 福岡市博多区選挙区 自由民主党 1万6183票 28.08% 3 2/4 /
2007年福岡県議会議員選挙 2007年4月8日 45 福岡市博多区選挙区 自由民主党 1万9091票 30.27% 3 2/4 /
2011年福岡県議会議員選挙 2011年4月10日 49 福岡市博多区選挙区 自由民主党 2万2786票 37.87% 3 1/5 /
第46回衆議院議員総選挙 2012年12月16日 50 福岡県第1区 自由民主党 9万6706票 48.33% 1 1/5 /
第47回衆議院議員総選挙 2014年12月14日 52 福岡県第1区 無所属 5万9712票 36.34% 1 1/6 /
第48回衆議院議員総選挙 2017年10月22日 55 福岡県第1区 自由民主党 9万7777票 49.17% 1 1/4 /
第49回衆議院議員総選挙 2021年10月31日 59 福岡県第1区 自由民主党 9万9430票 47.51% 1 1/4 /
第50回衆議院議員総選挙 2024年10月27日 63 福岡県第1区 自由民主党 7万408票 35.18% 1 2/6 /

脚注

  1. ^ 平成24年(2012年)12月19日福岡県選挙管理委員会告示第136号(衆議院小選挙区選出議員選挙における当選人の住所及び氏名等)
  2. ^ a b 第135回 井上 貴博”. みわちゃんねる突撃永田町!! (2014年10月15日). 2017年11月30日閲覧。
  3. ^ 福岡一区(博多区・東区)衆議院議員 井上たかひろ公式サイト|福岡一区・衆議院議員|国を守る、国民を守る!”. 福岡一区(博多区・東区)衆議院議員 井上たかひろ公式サイト|福岡一区・衆議院議員|国を守る、国民を守る!. 2024年11月29日閲覧。
  4. ^ 井上貴博(小選挙区・福岡県) 【衆議院選挙2017】:読売新聞
  5. ^ 獨協大学同窓会 公式サイト”. 獨協大学同窓会 公式サイト. 2024年11月29日閲覧。
  6. ^ a b 安倍総裁、福岡県連決定覆す 福岡1区に井上県議 産経新聞 2012年11月29日
  7. ^ 「自民党勉強会でのメディア弾圧で本当に怖いのは…そんな話を居酒屋での冗談にする愚かさ」、アメーバニュース、2015年7月7日
  8. ^ 自民・井上氏、民主の牙城で勝利 「福岡1区で悲願果たした」”. 日本経済新聞 (2012年12月16日). 2024年11月29日閲覧。
  9. ^ 【衆院選2014】福岡1区“仁義なき戦い”自民分裂選で井上氏が勝利 - 産経ニュース”. web.archive.org (2014年12月17日). 2024年11月29日閲覧。
  10. ^ 福岡-開票速報-2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2024年11月29日閲覧。
  11. ^ “財務相補佐官に井上貴博衆院議員、G20福岡会合の準備を担当”. 日本経済新聞. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36529730W8A011C1EAF000/ 2020年10月8日閲覧。 
  12. ^ “政務官決まる、第4次安倍第2次改造”. Qnewニュース. https://qnew-news.net/news/2019-9/2019091602.html 2019年10月24日閲覧。 
  13. ^ 福岡1区で自民党の井上貴博氏が当選”. 読売新聞オンライン (2024年10月28日). 2024年11月29日閲覧。
  14. ^ 日本放送協会 (2024年11月28日). “衆議院 新たな常任委員長と特別委員長決まる | NHK”. NHKニュース. 2024年11月29日閲覧。
  15. ^ a b c d e “2012衆院選 福岡1区 井上貴博”. 毎日jp (毎日新聞社). http://senkyo.mainichi.jp/46shu/kaihyo_area_meikan.html?mid=A40001001001 2014年6月17日閲覧。 
  16. ^ 福岡県議会平成22年2月定例会
  17. ^ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
  18. ^ 「<憲法特集>九州・沖縄の国会議員アンケート(3)主なテーマ」、西日本新聞、2016年4月30日。
  19. ^ 「「マスコミ懲らしめるには…」文化芸術懇話会の主な意見」、朝日新聞、2015年6月26日
  20. ^ 自民、局長更迭・役職停止1年…報道規制発言”. 読売新聞社 (2015年6月27日). 2015年6月27日閲覧。
  21. ^ a b c 「自民党:井上貴博議員 1300万円を収支報告書に不記載」、毎日新聞、2015年7月4日
  22. ^ a b 井上貴博議員、1300万円記載漏れ : 最新ニュース : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)”. web.archive.org (2015年7月5日). 2024年11月29日閲覧。
  23. ^ a b 北九州市医報(平成29年7月)第720号 - オリンピックと屋内全面禁煙法・条例(その33)”. 北九州市医師会 (2017年7月1日). 2018年7月21日閲覧。
  24. ^ “2022年2月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2022年1月25日). https://zenkyou.xsrv.jp/wp-content/uploads/2022/01/%E5%85%A8%E5%9B%BD%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%93%E6%96%B0%E8%81%9E2022%E5%B9%B42%E6%9C%88%E5%8F%B7.pdf 2022年1月30日閲覧。 
  25. ^ a b c 俵義文 『日本会議の全貌』 花伝社、2016年

外部リンク

公職
先代
岡本三成
大家敏志
財務副大臣
秋野公造と共同

2022年 - 2023年
次代
神田憲次
矢倉克夫
先代
伊佐進一
宮島喜文
財務大臣政務官
宮島喜文と共同

2019年 -2020年
次代
船橋利実
元榮太一郎
議会
先代
長坂康正
衆議院国土交通委員長
2024年 -
次代
現職



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