世界保健機関の報告
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2003年、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)は「食事、栄養と生活習慣病の予防 」(Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases) を報告している。これは、主に肥満、2型糖尿病、心臓病、がん、歯科疾患、骨粗鬆症と食事との関連についての調査である。砂糖業界によるロビー活動は目新しいものではないが、このガイドラインに対しても砂糖を10%未満にするという記述を撤回するよう圧力があった。 栄養摂取目標の範囲 (5.1.3 表6)食物要素目標 (総エネルギーに対する%)総脂肪 15-30% 飽和脂肪酸 10%未満 多価不飽和脂肪酸(多価不飽和) 6-10% ω-6脂肪酸(多価不飽和) 5-8% ω-3脂肪酸(多価不飽和) 1-2% トランス脂肪酸 1%未満 一価不飽和脂肪酸 差分 炭水化物 55-75% 遊離糖類 10%未満 たんぱく質 10-15% コレステロール 毎日300mg未満 塩分(ナトリウム) 毎日5g未満(毎日2g未満) 野菜と果物 毎日400g 食物繊維の合計 食べものから 非でんぷん多糖類 食べものから 非でんぷん多糖類を含む、食物繊維は毎日25g以上で、そのいい摂取源は全粒穀物、野菜、果物となる。食物繊維の摂取は肥満、2型糖尿病、心臓病のリスクを下げると考えられている。遊離糖類は、砂糖などの二糖類、単糖類、はちみつ、シロップ、および果汁を含む。ファーストフードやジャンクフードや砂糖の多いソフトドリンクは肥満に関連し、脂肪や砂糖の多い加工食品の傾向がある。ビタミンDとカルシウムが骨粗鬆症のリスクを下げる。 2014年、肥満と虫歯でのシステマティック・レビューを元に、砂糖を5%以下にすることでさらに利益があるという「砂糖のガイドラインの案」を策定した。WHOの一機関である国際がん研究機関(IARC)は、IARC発がん性リスクを発表しており、グループI(発がん性がある)にリストされている食品は、加工肉(消費)、高温で揚げた揚げ物、中国式塩蔵魚、アルコール飲料、グループ2A(おそらく発がん性がある)にリストされている食品は、赤身肉(消費)、65℃以上の非常に熱い飲料がある。
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