不思議な書物の物語とは? わかりやすく解説

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不思議な書物の物語(第895夜 - 第904夜)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)

千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「不思議な書物の物語(第895夜 - 第904夜)」の解説

寝苦しさ目覚めた教王アル・ラシードは、大臣ジャアファル勧めにしたがって読書をした。すると教王は、本を読みながら、笑いながら泣きはじめる。なぜそのようなことになったジャアファルがたずねると、教王はいたく怒り書物内容最初から最後まで解き明かせるものを連れてこないかぎり首をはねると言いつけた。ジャアファル三日猶予取りつけて、賢者探しでかけたダマス至ったジャアファルは、裕福な若者仁者アタフが家の前にテント張り美し乙女見事な詩を歌わせているところへ通りかかり、歌に耳をかたむける。若者ジャアファルを誰とも知らず屋敷招き大い歓待ジャアファル身分本名隠し教王との約束を気にかけながらも、若者との親友交わりのうちについつい時を過ごす。 四か月がたち、約束思い出して鬱々としていたジャアファルは、気晴らし散歩にでかけ、美し乙女恋をする恋わずらい陥ったジャアファルから話を聞き出してみると、恋の相手は、じつはアタフの妻なのであった。それを知った彼は、妻のもとに行ってただちに離縁言い渡すと、大臣ジャアファル名乗って妻に迎えに来たことにしろと策をさずける(アタフジャアファル大臣その人であることを知らない)。ジャアファルダマス教王代理の前で結婚契約おこないアタフ整えた隊列連れてバクダードへの帰途についた新妻は、アタフジャアファル旧知であることを知ると、アタフ身を引いて自分ジャアファルの妻としたことに気づく。彼女から話を聞いたジャアファルアタフ行動知り以後女に護衛をつけて、預かりものとして丁重に扱った一時怒りジャアファル出奔したことを後悔していた教王は、彼の帰国歓迎仁者アタフとその妻の話を聞くと、庭園中に家をたて、彼女を住まわせた。 一方アタフは、ジャアファル頼って教王代理失脚させようとしたのだと、彼を妬む輩から讒訴され、獄につながれる脱獄した彼は乞食同然の姿となってバクダードまでたどりつき、ジャアファル大臣その人で、アタフ仁者ぶりを事々語っていることを知ると、屋敷行ってメモ言付けを頼む。しかしメモをみたジャアファル動転して気を失ってしまったため、家僕奴隷たちはけしからぬメモ見せたとしてアタフ捕らえ土牢にぶちこんでしまった。 二か月がたち、教王子供うまれたために恩赦が行われ、解放され囚人たち中にアタフの姿があった。途方にくれていた彼は、祈りささげよう寺院へ向かうが、他殺死体につまづいて転んでしまう。そこへ警察官かけつけ血まみれになっているアタフ見て殺人現行犯として逮捕する翌日アタフ斬首されかけるが、その判決疑問持ったジャアファル仲裁一命とりとめる最初はあまりの変わりように気づかなかったジャアファルだが、これまでの話を聞くに、アタフその人であることがわかり、ふたりは再会喜びわかちあったその場には真犯人あらわれる。無類放蕩であったため成敗したのだという老人である。ジャアファルは話を聞いてその罪を許し事件解決した宮殿招かれアタフは、教王より莫大な富を下賜され、妻をもとのままに返される。そしてダマス太守として凱旋し市民から熱烈に歓迎された。もとの教王代理死罪になるところであったが、アタフとりなし終生追放のみですんだ。 そして、この騒動おおもとである書物については、もはや誰も問題としなかった。

※この「不思議な書物の物語(第895夜 - 第904夜)」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
「不思議な書物の物語(第895夜 - 第904夜)」を含む「千夜一夜物語のあらすじ」の記事については、「千夜一夜物語のあらすじ」の概要を参照ください。

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