三足族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 08:46 UTC 版)
主人公を初めとする登場人物たちの属する種族。その大きな特徴は、無性別で生まれ、15歳で成人してから自らの意思で性を選択することである。名の由来は、遥か昔においては爬虫類のような太い尻尾を有し、それが三本目の足のように見えたことから。成人男女の外観は現実の人間と変わらないものである。未分化前の子供は、性機能は有さず、どちらかというと女性に近い形態をしている。 数えで年をとり、15歳になると神殿で男女どちらの性を選ぶかを宣誓し、庶民は男女別に篭り小屋に入って肉体の変化を待つ。およそ一ヶ月から二ヶ月ほどで変化を終える。神殿での宣誓は決意を固めるためのものであり、例えば口では男になると宣言しつつも、内心では女になりたいと望んでいた場合は女へと変化する。どちらへと変化するか決めきれない場合、最悪の事態としては体が安定せずに死んでしまうこともある。 独特の性形態を持つことから、姉・妹・娘にあたる言葉はなく、女性であっても兄・弟・息子と称する。王配のように、本来なら男性にしか用いられない言葉が女性に対しても使われたりと、片方の性のみを指す言葉が両性に対して適用されることもある。父母や夫妻などの言葉は存在する。性選択が一方に偏ることがないように、社会的な男女差別は存在しない。精神的にも男女の差にあまり開きがなく同性愛も発生しやすい状況であるが、法律や倫理の点において同性愛は厳しく禁じられている。 「産みの繋がり」と呼ばれる現象があり、女性が妊娠した場合は、その相手である男性もつわりなどの症状を感じる。妊娠期間中に胎児の父が死亡した場合は、母は影響されて死産をしやすくなる。男が複数の子を同時に成すことは可能だが、子の数に比例して一人の子を成す時よりも苦痛が大きくなる。そのため、自然と一夫一妻制が作りあげられている。 飲酒と結婚は成年後に許される。結婚適齢期は十代後半から二十代前半である。乳幼児の死亡率はさほど高くないが、平均寿命は50~60歳ほどである。
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