いっぱつ‐おおなみ〔‐おほなみ〕【一発大波】
読み方:いっぱつおおなみ
巨大波
(一発大波 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/26 05:50 UTC 版)
巨大波(きょだいは)とは、海洋[1]で発生する波のうち波の高さ(波高)が特に大きい特殊な波のことである。
- ^ 広い湖沼でも発生する可能性があるが、ここでは海洋として記述する。
- ^ 気象庁 波浪の知識「有義波、有義波高」
- ^ 気象庁や水産の分野では一発大波が使われるが、工学の分野ではフリークウェーブが一般的である。一発大波にははっきりした定義はないが、フリークウェーブは有義波高の2倍を超える波として定義されている。
- ^ 市川洋(独立行政法人海洋研究開発機構上席研究員)は、自身のブログにおいて財団法人日本水路協会 海洋情報研究センターの「海の事典」の三角波の説明に補足する形で説明を行っている。
三角波と高波は違う 2009年05月02日 - ^ 一般的な波(進行波)では波の先端はどんなに尖っても120°だが、三角波では90°になることもある。(海の事典による)
- ^ “気象庁、三角波を予測し公表 ネットに危険海域”. 日本経済新聞 (2017年2月16日). 2017年2月28日閲覧。
- ^ “波浪予想図の改善 -三角波などの大波の発生しやすい海域の情報を追加します-” (日本語) (プレスリリース), 気象庁 2017年2月28日閲覧。
- ^ Jaws Maui Wave expert tackles Maui's monster curls(CNN)
- ^ 安藤雅孝ほか:2004年スマトラ・アンダマン地震の際にはるか沖合いで目撃された大津波、日本地球惑星科学連合2008年大会、S148-003
- ^ 巨大波はどんなに波高が大きくても周期はせいぜい数十秒、波長も数百メートルの水面波であって、その影響を受けるのも水面付近だけである(潜行中の潜水艦や海岸から離れた地域には影響がない)。一方で津波は周期数分以上、波長数キロメートル以上にわたる水の塊が振動する現象で、海底の砂を巻き上げる、内陸部まで遡上するなどの特徴を持つ。両者の違いについては津波も参照のこと。
- ^ 海難審判庁 (2001年4月). “底びき網漁船の操業中における転覆・沈没海難の分析 (PDF)”. 海難分析集. 国土交通省. pp. 39–40. 2013年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月5日閲覧。
- ^ 海上保安庁 海釣り事故防止のための基礎知識
- ^ 貨物船尾道丸遭難事件 海難審判所HP
- ^ 主な巨大波に遭遇した事故については下記P6 Table 4: Some Evidence for Extreme Wavesを参照。
Craig B. Smith 「Extreme Waves and Ship Design」Dockside Consultants, Inc. 2007 - ^ 富田(2006)
- ^ ここでは単に波高が高いものを巨大波として扱った。一般に外洋でも通常は10メートルを大きく超える波の発生頻度は低いため、30メートル程度の波はすべて巨大波として扱って問題ないと考えられる。なおWMOによるシーステートと同値に合わせてある日本の波浪階級表では14メートル以上を「異常な状態」としている(清水海上保安部)。
- ^ ESA news(英語)
- ^ “高さ19.4メートルの巨大波、NZ沖で観測”. CNN (2017年5月23日). 2022年2月16日閲覧。
- ^ 基本仕様は下記
長さ:80.0m
幅:40.0m
水深:4.5m
多分割式吸収造波装置:382台
送風装置:台車搭載、最大風速毎秒10m - ^ 1959年完成
- ^ 荒天では転覆、追い波、船体の横揺れが増幅されるパラメトリック横揺れなどが問題となる
- ^ 一般向けのアピールでは水上に文字が描かれることもある。
- ^ 「特集:実海域再現水槽完成 世界最先端の船舶運行環境シミュレーション施設 世界一の造波能力、実海域を高精度に再現」『海技研ニュース』2010 SUMMER
一発大波(freak wave)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 04:00 UTC 版)
「ワラタ (貨客船)」の記事における「一発大波(freak wave)」の解説
ワラタの失踪を説明するために提出された最も普及している説は、一発大波との遭遇で、これはまた南アフリカ沿岸沖合で、「巨大波」(rogue wave)としても知られる。こういう波は、この海域で普通であることが知られている。ワラタが限界的安定性(marginal stability)であると思われるものを備えて、そして既に激しい嵐の中を切って進んでいて、巨大な波に衝突したということは、最もありそうである。これが、船を完全にひっくり返すか、でなければカーゴ・ハッチを叩き壊すかして、船倉を水で満たし、船をほとんど即座に引き沈めた。もし船が完全に転覆、あるいはひっくり返ったならば、浮揚性の残骸は難破物の下に捉えられ、海域の遺体あるいは難破物の欠如の説明になるであろう。この説は、ケープタウン大学(University of Cape Town)のマロリー教授(Professor Mallory)の論文(1973年)によって信頼性が与えられ、高さ20メートルの波がリチャーズ・ベイ(Richards Bay)とアガラス岬(Cape Agulhas)に実際に発生することを示唆した。もしワラタが安定していて耐航能力があると仮定すれば、喜望峰の周囲のいくつかの船は、船倉を水浸しにする一発大波によってひどい損害を受けそして沈没寸前であったが、この説もまた有効である。世界中で、メラニー・シュルテ(Melanie Schulte)(大西洋で沈没したドイツの船)やダービーシャー(Derbyshire)(太平洋で沈没した英国のばら積み貨物船)のような船が突然分解し、極端な天候の中で数分間で沈没している。 中には、沈没ではなく、船は一発大波によって無能力にされ、舵を失い、陸と接触する手段もなく、南極大陸の方へ押し流され、そして公海で難破したかまたは浸水沈没したことを示唆する人もいる。しかしながら、難破物の不在の他は何の証拠もこの説を支持しない。
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