ヴェネツィアの諸歌劇場とは? わかりやすく解説

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(前史)ヴェネツィアの諸歌劇場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/11 07:54 UTC 版)

フェニーチェ劇場」の記事における「(前史)ヴェネツィアの諸歌劇場」の解説

ヴェネツィアオペラの関係は古い。1630年モンテヴェルディの『略奪されたプロセルピーナ』Proserpina Rapitaがヴェネツィア総督モチェニーゴ・ダンドロの邸宅行われた、とあるのがヴェネツィア記録最古オペラ演奏である(同邸宅はその大部分現存、ホテル・ダニエリとして利用されている)。17世紀には少なくとも16歌劇場競合するなど隆盛極めていた。 サン・モイゼ劇場1640年開場1818年まではオペラ定期公演が行われ、ヴィヴァルディやパイジエロなど18世紀オペラ作曲家新作多くここで初演された。後にはオペラ・ブッファ特化した運営となったロッシーニオペラ婚約手形La Cambiale di Matrimonio(1810年)や『ブルスキーノ氏Il Signor Bruschino, ossia Il Figlio per azzardo(1813年)なども、当劇場委嘱になる作品である。 サン・サルヴァトーレ劇場後年1875年ゴルドーニ劇場改称され現存)は1661年開場ゴルドーニ戯曲多く演じられたことで有名だが、ここもまた18世紀から19世紀前半には有力なオペラ劇場であったジュディッタ・パスタベッリーニ作曲ノルマ』を演じた記録残り、またヴェネツィア劇場中最も早くガス灯による照明が行われた(1826年)。 サン・ジョヴァンニ・グリソストモ劇場マルコ・ポーロ邸宅があったとされる一角1687年開場フェニーチェ劇場創建以前ヴェネツィア最重要歌劇場考えられていた。この劇場はグリマーニ家という富豪運営になる劇場のうちの一つであり、少なくともここヴェネツィアにあっては入場料さえ払えば身分に関係なく誰でもオペラ鑑賞できる最初劇場となったヘンデル作曲アグリッピナ』(1709年)は当劇場初演された。1836年当時高名なソプラノ歌手、マリブランが28歳若さ急逝したとき、前年に当劇場ベッリーニ作曲夢遊病の女La Sonnambula歌い大成功収めたことを追憶するためマリブラン劇場改称された。20世紀入ってからは映画館改装されたが、その後もしばしば小規模オペラの公演利用されまた、後述1997年からのフェニーチェ劇場焼失再建期間中仮劇場一つとして活用された。 グリマーニ家の歌劇場のうち、その内装の優美さによって18世紀後半にもっとも隆盛誇ったのが1755年創建サン・ベネデット劇場だった。この劇場は席数1500大規模なものであったが、1773年火災焼失する劇場再建にあたって土地所有者ヴェニエル家と劇場運営者側との間に法的係争発生ヴェニエル家に有利の裁定下ったその結果劇場運営者側は同地去り、そこから徒歩10分足らずの近接地カンポ・サン・ファンティンに新劇場建設することとなった新劇場火災(とそれに続く裁判)の困難に打ち克つという意味を込めて不死鳥フェニーチェ劇場の名が付けられた(下記詳述)。 なお、サン・ベネデット劇場結局1787年ヴェニエル家によって単独再建なされたこの際ヴェニエル劇場改称された)。フェニーチェ劇場開場後1813年至って有名なロッシーニ作曲アルジェのイタリア女Italiana in Algeriの初演がこのサン・ベネデット劇場行われていることからみて、少なくとも一定期間フェニーチェ劇場伍する歌劇場としての地位得ていたとみられる。なお、同劇場1868年ロッシーニ劇場と再改称され1925年からは映画館として使用されている。

※この「(前史)ヴェネツィアの諸歌劇場」の解説は、「フェニーチェ劇場」の解説の一部です。
「(前史)ヴェネツィアの諸歌劇場」を含む「フェニーチェ劇場」の記事については、「フェニーチェ劇場」の概要を参照ください。

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