リトマスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 自然科学 > 光学 > 色素 > リトマスの意味・解説 

リトマス【litmus】

読み方:りとます

リトマスゴケなどから得られる紫色色素アルコール溶ける代表的な酸塩基指示薬で、酸で赤色アルカリ青色になる。


リトマス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 03:12 UTC 版)

7-hydroxyphenoxazone
リトマスの粉末
コフキカラクサゴケ (Parmelia sulcata)

リトマス(利篤謨斯[1]: litmus)は、リトマスゴケRoccella 属)などある種の地衣類から得られる紫色染料。複数の化学物質混合物である。CAS登録番号は1393-92-6。主に試験薬として用いられる。

リトマス紙では、酸性アルカリ性が簡単に判定できるため、物事を見極める尺度の比喩表現としても使われる。

概要

1300年ごろ、スペイン錬金術アルナルドゥス・デ・ビラ・ノバが発見した。天然のものは、主にリトマスゴケから得られるが、ほかにも多くの種類から得ることができる。現在は人工的に合成することが多い。

現在は染料としては使われず、酸塩基指示薬として用いられる。pH < 4.5 の酸性では赤、pH > 8.3 のアルカリ性では青く呈色する。

リトマス紙

リトマス紙

ろ紙にしみこませたものはリトマス紙またはリトマス試験紙と呼ばれる。市販されているリトマス試験紙には、出荷状態で赤色のものと青色のものとがある。これは、製造工程で添加する硫酸の量の違いによる(変色域が酸性に偏っているため、青色のリトマス試験紙にも少量の硫酸が添加されている)。

これらの色の変化により、酸性(青 → 赤)、アルカリ性(赤 → 青)、中性(共に変化なし)を判定できる。なお、リトマス試験紙は、本来のリトマスの色より淡い、ピンクと空色である。

リトマス試験紙では変色域が広く、液性が酸性かアルカリ性かを判定することしかできない。このため、小学校や中学校の理科の実験では簡易的な液性の判定に使われるが、高等学校の化学の酸・アルカリの濃度を求める中和滴定の実験では、中和点を正確に判断できないという理由から用いない。

酸性 中性(出荷状態) アルカリ性

脚注

  1. ^ 落合直文著・芳賀矢一改修 「りとます」『言泉:日本大辞典』第五巻、大倉書店、1928年、4938頁。

関連項目

外部リンク


「リトマス」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



リトマスと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「リトマス」の関連用語

リトマスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



リトマスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのリトマス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS