リストラと再生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 10:22 UTC 版)
2004年、クリスチャンセンCEOは入社3年目、35歳の元コンサルタント、ヨアン・ヴィー・クヌッドストープをCEOに抜擢した。クヌッドストープは全社員の3分の1である1,200人をカットし、製品も3割削減、直営店も閉鎖し、ゲームやテレビ番組制作事業から撤退するとともに、レゴランドを投資ファンドに売却した。その後、創業者の理念「子どもたちには最高のものを」をもとに、新しい価値観として「最大ではなく最高を目指す」と定め、高級玩具市場をターゲットに絞って高いシェアを獲得することを目指した。最後にレゴが手掛ける中核事業をブロックの開発・製造に改めて定義し、収益管理を徹底するため、製品毎に利益やコストの目標を定める数字を伴ったルールを導入するとともに、製品開発にも使えるパーツを制限する、顧客との対話を徹底するなどのルールを導入した。 同年、レゴ・エクスプロアを終了し従来のベビー、デュプロにブランドを戻した。またデュプロシリーズより低年齢層向けのクワトロ(Quatro)シリーズが追加された。このブロックは乳幼児向けのため素材も通常製品より柔らかく、デュプロシリーズより一回り大きくなっている。従来製品よりも外れやすい反面、怪我をしにくいように改良されている。またデュプロシリーズとは互換性があり混在可能となっている。 2006年より製品の企画・開発時にすべての要素を可視化する「イノベーション・マトリクス」を導入した。製品開発の全工程が一覧できるようになり、ノウハウが可視化されて全社員に共有されることにより、新製品の展開に伴う戦術が立てやすくなった。 2010年、ミニフィグ同士をスピナーにセットし回転させバトルするレゴ・ニンジャゴーが登場。同時に、レゴ社初のアニメーションテレビ番組『スピン術の使い手 レゴ・ニンジャゴー』も制作された。この年、『Working Mothers magazine』誌において、「働く女性のための会社上位100」にレゴ社が選ばれた。 2012年、女の子向けの新シリーズ、レゴフレンズが登場した。 2013年12月期は売上高営業利益率32%、ROE58%を達成し、2014年上期の業績ではマテル(バービー人形などを制作)を抜き、玩具世界一となった。 2016年の売り上げ額は約380億クローネ、従業員数は1万8,200人となっており、売上額は10年前の約5倍、従業員数は4倍強と成長した。この間、工場の所在地もメキシコやハンガリー、デンマークにも開設している。
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