リストラに次ぐリストラで、発足以来初の黒字化(2014年)
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「ルネサスエレクトロニクス」の記事における「リストラに次ぐリストラで、発足以来初の黒字化(2014年)」の解説
産革の傘下となったルネサスは、2013年10月に「ルネサスを変革する」と題する文書を発表。営業利益率2桁を達成し、確実に収益をあげる企業体質を目指して、各種構造改革から成る「変革プラン」を発表した。これまでルネサスのマイコンをさんざん買い叩いてきた自動車メーカーが株主となったことに対して不安視する声が当初はあったものの、産革から送り込まれた作田久男社長(オムロン元会長)の元、リストラに次ぐリストラで、2014年3月期にルネサス エレクトロニクス発足以来初めて黒字化した。 日本製の半導体が世界シェア5割を超える最盛期だった1980年代後半に世界シェア1位・2位・3位であったNEC・三菱・日立の3社は、1991年1月にNHKで放送された『電子立国日本の自叙伝』第1回でも電子立国日本の象徴として取り上げられた三菱電機西条工場(現・ルネサス西条工場、操業を開始した1984年当時はファクトリー・オートメーションの到達点とされた「全自動化ファブ」)を筆頭として、数百億円規模の当時の最先端ファブを日本国内にいくつも建設したが、元々はメモリ向けだったその設備を法定耐用年数の5年を過ぎたあたりでマイコン・ASICの生産に転用しており、ルネサス統合後の2010年時点でもそのまま継続して運営していた。そのため、2010年当時のルネサスは世界のマイコンメーカーの中でも特に、1980年代から1990年代にかけて稼働したレガシー工場を多く抱えているのが特徴だったが、採算性の悪化から、150mmウェハ以下のライン・350nmプロセス以前のラインは全て閉鎖し、損益分岐点を下げるために工場もほとんど売却または閉鎖し、前工程は那珂工場(旧日立)と川尻工場(旧NEC)と西条工場(旧三菱)、後工程は米沢工場(旧日立米沢電子)と大分工場(旧NEC SKY)に機能を集約する方針を2013年に示した。 そのため2021年時点では、150mmウェハ以下の工場の生産能力ランキングでは世界TOP10にも顔を出しておらず、国内メーカーとしてもローム/ラピスセミコンダクタ(旧・OKI)や東芝デバイス&ストレージ(TOSHIBA)の方がレガシー工場を多く抱えている。
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