ヨーロッパの金石学の略史とは? わかりやすく解説

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ヨーロッパの金石学の略史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/19 23:25 UTC 版)

碑文研究」の記事における「ヨーロッパの金石学の略史」の解説

ヨーロッパ金石学は、16世紀から徐々に発展してきた。金石学原則文化によって異なっている。ヨーロッパで金石学は、当初ラテン文字刻まれ銘文研究集中した。ゲオルグ・ファブリシウス(英語版) (Georg Fabricius/1516–1571)、アウグスト・ヴィルヘルム・ツンプト(英語版) (August Wilhelm Zumpt/1815–1877)、テオドール・モムゼン(Theodor Mommsen/1817–1903)、エミール・ヒューブナー(英語版)(Emil Hübner/1834–1901)、フランツ・キュモン(英語版)(Franz Cumont/1868–1947)、ルイス・ロバート英語版)(Louis Robert/1904–1985)などの金石学者による個人的な業績によって成り立ってきた。モムゼン他の研究グループによってはじめられた「ラテン金石文全集英語版)」(Corpus Inscriptionum Latinarum)は、ベルリンにて1863年から戦争による中断はあったものの公刊され続けている。これは、ラテン文字による金石文最大にしてもっとも手広く集成行なったものであり、碑文読解がされつづけるのに従って新し分冊出版されている。この全集は、地域ごとに集成が行なわれ、ローマ地域碑文第6巻収められている。第6巻にはもっとも多く碑文収録され最近では2000年第6巻第8部第3分冊刊行された。金石学研究者は、しばしばラテン語新し碑文発見されるたびにこの続巻が出版されることを期待している。たとえていうなら生物学者動物学上の記録ではないが、まさに生の歴史資料だからである。 ギリシャ語金石学については、モムゼンたちとは異なグループ研究者たちの手によって別個の集成としてまとめられている。ひとつは、「ギリシャ金石文全集」(Corpus Inscriptionum Graecarum)といい、ベルリンにて4巻組み1825年77年にかけて公刊された。このシリーズ特色は、ギリシャ語使っていた世界全体碑文包括的に集成しようとした最初試みにある。研究しなれた学生しか使いこなせないので敬遠されている。 もうひとつは、最近全集である「ギリシャ金石文」(Inscriptiones Graecae)であり、各分野ごとに分けてかつ地域的に分類しているものであるカテゴリーとしては、信条目録顕彰墓碑銘など多様である。古典学での国際的中立性を保つため、本文はすべてラテン語書かれている。ほかに金石学主な碑文集成としては、「エトルリア金石文集成」(Corpus Inscriptionum Etruscarum)、「十字軍金石文集成」(Corpus Inscriptionum Crucesignatorum Terrae Sanctae)、「ケルト金石文集成」(Corpus Inscriptionum Insularum Celticarum)、「イラン金石文集成」(Corpus Inscriptionum Iranicarum)などが挙げられるマヤ文字研究の進展にともないマヤ遺跡の碑文集成ハーバード大学イアン・グラハム(Ian Graham)が編纂中心になって「マヤ神聖文字碑文集成」(Corpus of Maya Hieroglyphic Inscriptions)と銘打って1975年より公刊されようになった主な遺跡のものとしては、ナランホ2巻)(19751980年)、ヤシュチラン3巻)(197782年)、ウシュマル4巻第2部第3部)(1992年)、シュルトウン(第5巻第1部第2部)(1978年,1984年)、トニナー6巻)(19831999年)、 セイバル第7巻第1部)(1996年)、ピエドラス・ネグラス第9巻第1部)(2003年)が挙げられる

※この「ヨーロッパの金石学の略史」の解説は、「碑文研究」の解説の一部です。
「ヨーロッパの金石学の略史」を含む「碑文研究」の記事については、「碑文研究」の概要を参照ください。

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