ユリシーズの飛来
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「ストーンヘンジ (エースコンバットシリーズ)」の記事における「ユリシーズの飛来」の解説
1994年10月に発見された直径約1マイル(約1.6km)の小惑星「1994XF04ユリシーズ」は国際天文学連合(IAU)の調査により数年内に地球へ接近し、最悪の場合、地球に衝突し深刻な被害が出る可能性があった。12月にIAUはユリシーズの軌道を追跡調査する必要を中央ユージア連合(FCU)政府に指摘し、IAU主導で近隣各国の天文学、天文物理学、地質学の学者で構成される特別チームを発足し調査を開始した。1996年、調査により地球への衝突が確定するに至った。1999年7月3日午後3時30分に核爆弾200万個分相当の衝突規模を持つ大量の破片がユージア大陸を中心に降り注ぐと計算され、誤差を差し引いても核の冬が到来することが予測された。FCU政府は国家保全の最重要課題と判断し、政治的・文化的配慮に鑑みて軌道確定の公表を抑制し、航空宇宙学会と連携し衝突回避策を模索した。その結果、同盟国との連携が不可分と判断され、発表に踏み切った。1996年4月20日、FCU大統領が地球衝突の確定情報の公表とともに、地下シェルターの整備などと併せて、隕石の迎撃などあらゆる手段を講じることを表明した。同日、中央ユージア条約機構(UTO)緊急外相理事会の席上で、FCUのステートソン国務長官は国家ミサイル防衛(NMD)による隕石の迎撃を同盟国に説明した。一部の同盟国からは軍拡に繋がるとして慎重論を唱えたが、最終的には構想受け入れに柔軟な姿勢を示した。この時点では具体的な方法については公表されなかったものの、これは後に巨大な迎撃砲によるスペースガード構想「STN(Spaceguard Turret Network)計画」として結実した。 同年春、以前からFCUとの協議を続けていた航空宇宙学会の選定により、大陸中央に位置する中立国サンサルバシオンのハッティーズ砂漠に迎撃砲が建設されることが決定した。科学的な根拠に基づいた決定ではあったが、その選定には政治的理由も含まれていた。サンサルバシオンは交通の要所であり古くから戦争に巻き込まれた地域であったが、幾度もの戦争を経てこれ以上の流血を嫌った周辺諸国によって永世中立国として独立させられた経緯を持つ。永世中立国という特徴から国際紛争の調停の場にもなる場所となり、ストーンヘンジの建設にあたり各国の同意を得られる場所はサンサルバシオンしかなかった。一方でサンサルバシオンは東西対立の中心に位置する国家で、戦争に巻き込まれてきた歴史的背景などを考慮していないとの声もあり、地元住民1万5000人による抗議活動が行われた。また、極めて強力な迎撃砲や警備に当たる駐留部隊の存在が、隣接するエルジア共和国を刺激するとの懸念もあったが、世界的な危機を前にこれらの問題は棚上げされ、迎撃砲の建設は当初の予定通り進められることとなった。
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