メディアワークス時代とは? わかりやすく解説

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メディアワークス時代(1994年 - 1997年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 14:05 UTC 版)

ダンジョンズ&ドラゴンズ」の記事における「メディアワークス時代(1994年 - 1997年)」の解説

1994年、『央華封神RPG』『クリスタニアRPG』などを出版していたメディアワークスによりD&D翻訳販売再開される翻訳担当したのは新和版の黎明期メディアミックス展開貢献したグループSNE安田均である。 基礎となったルール原語版でいうDungeons & Dragons第5版であるDungeons & Dragons Rules Cyclopedia。これの翻訳版である日本語版は『ダンジョンズ&ドラゴンズ ルールサイクロペディア』と名づけられた。Rules CyclopediaいわゆるクラシックD&D」の最後バージョンであり、今までD&Dプレイヤーキャラクターレベルに応じてBASIC SetEXPERT SetCOMPANION SetMASTER SetIMMORTAL Set分割されていた基本ルール一つにまとめあげたクラシックD&Dにおける決定版である。ルールサイクロペディア原書製品体裁今までのようなボックスではなく入手しやすいハードカバー書籍となっていた。 メディアワークス翻訳したルールサイクロペディア』の特徴は、日本市場向けのローカライズ徹底したことにある。当時国産テーブルトークRPG市場メインストリームは「文庫によるルールブック出版」と「リプレイ小説によるライトノベル市場とのメディアミックス」であり、ルールサイクロペディアもそれに則って日本独自の展開をしたのである。そのため、製品ハードカバー書籍ではなく文庫発売された。大判書籍全ての内容文庫入りきるわけはないため、収録されルール全体3分の2ほどを抜き出した抄訳版となり、「プレイヤーズ」「ダンジョンマスターズ」「モンスターズ」の3冊に分割された。キャラクターレベルも9レベルまでしかフォローされなかった。イラスト原書版のものは使われず、日本人ゲーマー層に受け入られやすいポップなものに変更されている。翻訳されなかった部分は後にサプリメントの形で増補していく予定になっていた。 メディアミックスについてリプレイミスタラ黙示録』や小説竜剣物語』などを同じく文庫出版することで実現していた。またルールブック発売同時期にカプコンからアーケードゲームダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム』が稼動したが、これもメディアミックス一環であったサポート雑誌電撃アドベンチャーズであった。 しかし、メディアワークスD&Dが展開を始めた直後日本テーブルトークRPG市場全体急激に衰退しはじめる(テーブルトークRPG冬の時代参照)。この時期メディアミックス安価な文庫による大規模展開を目指していたゲーム多くバブル崩壊起こし壊滅的な打撃を受けることになるのだが、メディアワークスD&Dもこの例外ではなかった。ルールサイクロペディアの未翻訳部分収録する予定であった上級ルールブック」も発売無期延期となり、1996年出たシナリオ集ナイツ・ダーク・テラー』を最後にリプレイ小説含めて商品展開が全く行われない時期が続く。そして、1997年にはD&D販売元TSR社ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社に買収されたことから、メディアワークス契約解除され翻訳権失いメディアワークスD&D正式に展開の終了宣言した。これによりメディアワークス時代は終焉迎えたのである。 メディアワークス時代は結果的に展開期間こそ短かったものの、その間に三冊のシナリオ集(『キングズ・フェスティバル』『クイーンズ・ハーベスト』『ナイツ・ダーク・テラー』)を翻訳しており、新和時代未訳であったことも相まって評価受けている。

※この「メディアワークス時代(1994年 - 1997年)」の解説は、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の解説の一部です。
「メディアワークス時代(1994年 - 1997年)」を含む「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の記事については、「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の概要を参照ください。

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