ミイロトラカミキリとは? わかりやすく解説

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ミイロトラカミキリ

ミイロトラカミキリ

Xylotrechus (Xylotrechus) takakuwai Kusama, 1977

分布:小笠原諸島母島
寄生植物:未知


ミイロトラ 高正敏氏

 ミイロトラカミキリは小笠原母島最高峰乳房山山頂で 私によって採集された♂が
タイプとなっている。
このカミキリは、そのタイプ1頭しか存在しないとされているが、本当にそうなのだろうか? 
してまた、このカミキリめぐっては、いままで書かなかった(書けなかった?)
エピソードいくつもある。
多少ふまじめと怒られることがあっても、この際だから、書いてしまおうと思う。
関係者にはごめんなさい

発見いきさつ
 まずは「月刊むし68号(1976)をご一読願いたい
ミイロトラが初め紹介された号である。
ここでは猪又氏によって発見いきさつ記されている

小笠原調査最大ショック

母島最高峰乳房山(462.5m)山頂のながめはすばらしく
さえかからなければ母島全島を見渡すことができる。
北方には石門山が間近に見え東側絶壁汀線
見えないくらいに急であり、洋上はるかに父島浮いて見える。
頂上はせまく、ほんの4畳半くらいしかないが、上昇気流によって吹き上がってくる
の数はかなり多く、3〜4時間くらいではなかなかあきがこない。
その日前日東京医科歯科大の篠永先生ハエ調査かたわら、この吹き上げ
数種のハナノミ採集されており、高はこれらの採集品を譲り受けるとともに
明日絶対に乳房山登るいきまいていた。
しかし、道がそうとうに荒れており登山道はっきりしない所もあるという話し出たとたん、
彼はひより、私に同行求めた。私はどうも、あわれな眼をされると弱いタチなので、
幼稚園児をつれて歩くつもりで気軽にひきうけることにした。

翌日乳房山山頂かなりの風が吹き流れも当然早く上昇気流乗る昆虫
を狙うには絶好コンディションであった3種時たま飛来するだけで、
当初の予定どおりもっぱらカミキリハナノミ採集精を出した
ここで、奇跡おこった
私がくたびれて腰をおろし、タバコをすっているスキに高は、黒味をおびた飛翔
カミキリネット入れたのである。このカミキリきわめてすばやく飛んでいたが、
不思議に彼のネット入ってしまった。
これは彼のウデではなく60口径ネットおかげであるのはまちがいない
ネット中に顔を入れるのと同時に例によってのような声で”ニューだ”とワメきたてた。
私は、また始まったかと最初はとりあわなかったが、毒カンの中で苦しそうに動く赤
と黄と黒のコントラスト見てようやく”ヘェー”という気になったのである
というのも、その瞬時まで高ことあるごとに騒ぎ朽木掘ってはキャアキャヤ、
立ち枯れついているカミキリ幼虫食痕見てギャアギャア、その他ピイピイ
まるで人間一緒にいるとは思えないところがあったからである。
もっとも、私は高インコアヒルくらいにしか考えていなかったから、
あまり苦にはならなかったが。
この美しいカミキリを毒カン入れたとたん、いったいどんな大騒ぎをするのかと思
いきや、彼は意外と冷静で口数減り、私の悪口雑言いつものようにとりあってくれなかった。
さすがに一流カミキリ屋として貫禄があったのかと思ったが、これは私の偏見で、
彼はあまりの嬉しさ通常の興奮状態を通りしてしまい何をしていいのか
わからなくなってしまったにすぎない。 「月刊むし68号(1976)より

その後の話しは、天牛通信4号ご覧ください






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