ペットとしてのヨウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 15:29 UTC 版)
飼い鳥として大型インコの中では「最もポピュラーな種類」と言える。日本国内にはブリーダーも存在し、日本産も増加傾向にある。短くても50年近くは生きる[要出典]為飼主が先に寿命を迎えてしまい問題となる事もあるので、そのあたりも考慮した上で購入しなければならない。 3年ごとに開催されるワシントン条約の第17回締約国会議(Cop.17)が、2016年9月24日から10月4日までヨハネスブルグ(南アフリカ共和国)で開催され、ヨウムの附属書Ⅱから附属書Iへの移行が決定された。今後は野生個体(WB)は、学術研究目的(主として動物園や大学などでの展示研究など)以外は、商業取引が全面的に禁止になった。これにより、国際取引が大幅に制限され、基本的には学術や研究目的ではない商業取引の輸出入の全面禁止により、コンパニオンバードとしてのヨウムについては、 今までのように海外からペットとしての野生個体(WB)は輸入ができなくなった(動物園等の施設で学術研究の為としての輸入は可能)。 ワシントン条約での決定から通常約90日で効力を発揮する(ヨウムの附属書Iは2017年1月2日に効力が生ずる)。 野生種ではなくブリード/繁殖(CB)された個体で、国に登録された登録証を持つ個体のみ取引が可能。 現在飼っている場合は、国への登録をしなくても継続して飼う事はできる。 日本の国内法「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)により、Ⅰ類記載の動植物は国際的に保全協力が必要な種を守るため、国際希少野生動植物種として指定され(境省国際希少野生動植物種一覧)、日本国内外での譲渡(販売も含む)に登録証が必要となる。すでにヨウムを飼育していて問題となるのは、環境省への国際希少種登録についてと、これから飼育を考えている場合にとっては、同条約による制限により輸入個体、国内個体とも登録証のあるブリード/繁殖(CB)のみとなり、非常に入手しにくくなり価格が高騰(2~3年で2~3倍以上)になることが予測される。一方で人気が高いため、現地での密猟も絶えない。 ヨウムを含む大型インコの寿命は「50年」と言われ、その長い期間を飼い主がいつまでも飼い続けられる保証はなく、海外赴任などの生活環境の変化や病気などによってやむを得ず自分でヨウムを飼えなくなることも考えられる。その際鳥の所有権を他に移すためには国際希少種登録が必要となるので、早い段階で準備をして登録しておくことが望ましい。具体的には、 ペットショップでの購入時のレシートを取っておく。 同購入の際は繁殖証明書をとっておく。 登録証を取っておかなかった場合、動物園や環境大臣の許可を得た特殊な機関などにしか移動ができなくなり、一般家庭では飼えなくなる。この登録はそもそも譲渡するためにあるのではなく「国際希少種を飼育している」という届出で、本来国際希少種のすべての飼育者が等しくしなくてはならない届出である。登録証のない個体を販売した場合、種の保存法で店側も購入者も罰則の対象となる。 登録の問い合わせ先は、環境省が委管する登録専門機関「自然環境研究センター」。希少種以外は登録不可。
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