ドクニンジン の特徴とは? わかりやすく解説

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ドクニンジン (C. maculatum) の特徴

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 16:39 UTC 版)

ドクニンジン」の記事における「ドクニンジン (C. maculatum) の特徴」の解説

学名「コニウム・マクラトゥム」が意味する通りヨーロッパ種のほうが中毒性のある「毒草」として、はるかに有名である。ハーブとして有用な二年草で、1.5メートルから2.5メートルの高さに育ちつるつるした緑のは、下半分に、たいてい赤か紫のぶちやまだらが入っている。ドクニンジンは、ソクラテスの処刑毒薬として用いられたことが知られており、の赤い斑点は、ヨーロッパでは「ソクラテスの血」と呼ばれることもある。 小さな白い花は、花序の中で密集しており、全体直径10センチメートルから15センチメートルほどになる。きれいにレース状に分かれており、一様に三角形をしている。とりわけ若葉は、パセリや、山菜シャク見間違えやすい。また植物全体が、しばしばフェンネルやワイルドキャロット(菜人参原種)と取り違えられる。種子ウイキョウ(フェンネルシード)に似ており、肉色をした根は、たいてい枝分かれしておらず、パースニップ取り違えられる。ドクニンジンは、植物全体臭気放っていることが特徴と言われているため、食用植物区別するには、臭み手がかりとなりうる。たとえばドクニンジン潰してやると、と根は、腐ったような(あるいはカビ臭い不快な臭いがするのに対してフェンネルは、アニスリコリスのような芳香がする(ただしパースニップ同じくらい臭いといわれるため、どのみち注意は必要である)。ドクニンジンそれ以外安全な植物かの見分けつかないような場合は、ドクニンジン毒性の高さを考慮して廃棄することである。 ドクニンジンは、かつては日本自生していなかった。しかし近年北海道の山野に不法に持ち込まれたものが植生しており、このためシャク誤認して採取され摂取され結果死亡例報告されている(北海道のほかに、東日本アジア各地北米大陸豪州などでも帰化植物となった例が報告されている。ドクニンジンは、しばしば水辺やどぶなど、水はけの悪い土地発見される)。 ドクニンジンは、各種毒性アルカロイド(コニイン、N-メチルコニイン、コンヒドリン、N-プソイドコンヒドリン、γ-コニセインなど)を含む。これらの毒の中でも最も重大なのがコニインである。コニインは神経毒性成分で、中枢神経働きをおかし、呼吸筋麻痺させる人間家畜にとって有害である。 ドクニンジン春に目立つ。春はかいばやまぐさ消えてしまうからである。ドクニンジン全身に毒を含んでいるが、いったん乾かしてやると、大幅に毒は減る。それでも毒が完全に消滅するわけではない見た目から、「まだらパセリ ("spotted parsley")」という別名もある。中には幼虫の頃にドクニンジン好んで食べるものがある。 ドクニンジンは、英語では「ヘムロック」(「毒草の意味)と呼ばれるが、この語は時どき、同じセリ科ドクゼリ混用されている(ドクゼリの英語の俗称は「ウォーター・ヘムロック」である)。ちなみにスペイン語ポルトガル語では、ドクニンジンのことを「シクータ ("Cicuta")」と呼ぶが、英語ではドクゼリの意味で「シクータ」を用いる。慣習的にこのような混乱見られるものの、ドクニンジンドクゼリ違いは、容易に見分けることができる。

※この「ドクニンジン (C. maculatum) の特徴」の解説は、「ドクニンジン」の解説の一部です。
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